ジョン・カーペンター『遊星からの物体X』デジタルリマスター版10月公開決定 黒沢清のコメントも
ジョン・カーペンター監督のSFホラー『遊星からの物体X』がデジタルリマスター版として、36年ぶりにスクリーンで10月19日より公開されることが決定した。
本作は、ハワード・ホークス製作『遊星よりの物体X』のリメイクで、原作はジョン・W・キャンベル・Jr によるSFスリラー小説『影が行く』。『ハロウィン』『ニューヨーク1997』『ゼイリブ』のカーペンター監督が、映画製作を志すきっかけとなった古典の名作をリメイクした。
物語の舞台は冬の南極基地。宇宙より飛来し墜落、10万年もの間氷漬けになっていた未知の生命体が永い眠りから解き放たれ、人類へと襲い掛かる。人間の体内に侵略し擬態をする“物体X”は、南極隊の仲間へと次々に姿を変え、孤立した基地内に潜む。やがて疑心暗鬼に陥った隊員たちは、死と隣り合わせの混乱の一夜を迎える。
主演は『バックドラフト』『エグゼクティブ・デシジョン』で知られるカート・ラッセル。『ザ・シンガー』以来カーペンター監督との親交が厚かったラッセルは、本作がきっかけでハリウッドでも活躍するようになった。未知の生物の造型は、後に『ロボコップ』『セブン』『ミッション:インポッシブル』などに携わることになる、当時弱冠22歳のロブ・ボッティンが手がけており、音楽はイタリアのエンニオ・モリコーネが担当している。
デジタルリマスター版公開にあわせて、黒沢清監督からのコメントも公開された。
黒沢清(映画監督)コメント
凄い特殊造形と、凄い俳優と、凄い音楽があれば凄い映画ができ上がる。他は何もいらない。それは、1982 年カーペンターのこの作品によって実証された映画の基本原理だ。
■公開情報
『遊星からの物体X<デジタルリマスター版>』
10月19日(金)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
監督:ジョン・カーペンター
脚本:ビル・ランカスター
原作:ジョン・W・キャンベル・Jr『影が行く』
出演:カート・ラッセル、A・ウィルフォード・ブリムリー、T・K・カーター、デヴィッド・クレノン、キース・デヴィッド、リチャード・ダイサート、チャールズ・ハラハン、ピーター・マローニー、リチャード・メイサー、ドナルド・モファット、ジョエル・ポリス、トーマス・ウェイツ
製作:デヴィッド・フォスター、ローレンス・ターマン
共同製作:スチュアート・コーエン
提供:boid、キングレコード
配給:アーク・フィルムズ、boid
1982年/アメリカ映画/109分/カラー/スコープサイズ/DCP/原題:The Thing/ターマン=フォスター・カンパニー作品/ユニバーサル映画
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