【漫画】顔はフツメンなのに学年一モテる男子の魅力とは? 『人気者の彼』が描く思春期の一幕

学校1番のイケメン……というわけではないのに、クラスメイトから好かれている男の子・岡田くん。そして彼の魅力がイマイチわからない女の子・ユキコ。SNSに投稿されている漫画『人気者の彼』で描かれるのは、関わることのなかった2人が交流を果たしたひとときの出来事だ。なぜ岡田くんは人気者なのか、ユキコが気づいたその魅力とはーー。
本作は商業作家として活動する鈴木日々喜さん(@Aburaya_co)が、自身の体験を元に描かれた作品なのだという。鈴木さんが体験したエピソード、岡田くんとユキコの関係を描くなかで意識したことなど、話を聞いた。(あんどうまこと)
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ーー本作を創作したきっかけを教えてください
鈴木日々喜(以下、鈴木):学生時代の体験が物語のベースになっています。当時、岡田くんと同じように人気者の男の子がいたのですが、私にはその良さがわからなくて。でも実際に話したときに人としての魅力を知って「人気者にはちゃんと理由があるんだ」と気づいたんです。そのときの出来事を思い出しながら本作を描きました。
ーー岡田くんを描くなかで意識したことは?
鈴木:いわゆる「完璧なイケメン」としてではなく、どこか親しみやすい存在として描くことを目指しました。そのために人懐っこい感じを出すことを意識しましたね。
性格とともに容姿としては「綺麗系のイケメンにはしない」ことを意識しました。かっこよくさせすぎず、でも魅力を感じるように描くことは難しかったです。
ーー2人がバドミントンをするシーンも鈴木さん自身の体験?
鈴木:あまり話したことのないサッカー部の男の子と、たまたま体育館で2人きりになったことがあったんです。向こうはクラスの人気者であり、一方の自分は目立つようなタイプではない……。なのに親し気に話しかけてくれて、本当にびっくりして。
自分は彼に対して「どこがいいの?」と斜に構えていたところがあったのですが、一瞬で心を解きほぐされました。男の子と話すなか、大勢の前で見せている顔とはまた違う「私しか見ていない今の彼」という部分を感じましたね。男女分け隔てなく、相手との距離感を見極めるのが上手い人だったんだなと思います。
ーーバトミントンを終えたあとには、岡田くんの抱える影のような部分も垣間見えました。
鈴木:実は本作のモデルになった男の子がケガをしていたことも事実なんです。岡田くんが「ケガしてからこういうの(誰かと遊ぶこと)なかったから」とこぼしたのはフィクションですが、団体競技のサッカー部なのにケガをして、ずっと1人で筋トレをしている姿を見て「本当は寂しかったんだろうな」と感じて。
いつも周りに人がいる人気者の彼が見せた「弱さ」のような部分に、人間らしさを感じて衝撃を受けました。
ーー本作は2人の関係をあえて「恋愛」という形に傾けすぎず、人と人との繋がりを丁寧に描いている作品だと感じました。
鈴木:世の中には恋愛以外の男女の関係がたくさんありますし、私は「1回の出会いで人がいい方向に変わる」という一瞬の輝きが好きなんです。本作であればユキコちゃんは人の見方が変わり、岡田くんは孤独から救われる。そこに恋愛感情が介在しなくても、お互いの人生が好転するような瞬間を描きたいと思っていました。
ーー今後の活動についての目標を教えてください。
鈴木:当面の目標は紙のコミックスを出すことです。また漫画を通じて本作で描いたような「名前のない感情」を描いていきたいですね。恋愛という枠組みに収まらない「こんな関係、いいよね」といったラインを、これからも突き詰めていけたらいいなと思っています。



















