『二千年の歴史発掘!大阪史跡さんぽ』刊行 大阪の知られざる史跡を巡る一冊

『二千年の歴史発掘!大阪史跡さんぽ』発売

 『二千年の歴史発掘!大阪史跡さんぽ』(河出書房新社)が4月15日(水)にKAWADE夢文庫から発売された。

 本書は、大阪案内を得意とする著者が、実際に史跡を一つひとつ探訪しながら、大阪の「二千年の歴史」を掘り起こす。

 関西で歴史のある街といえば、まず名前が挙がるのは京都と奈良。古都でもある両市は日本屈指の観光地であり、いにしえの風情を楽しむにはもってこいの街といえよう。では、関西随一の大都市である大阪はどうか?時代をさかのぼれば、大阪は瀬戸内海に面しているので、京都や奈良の玄関口であり、さまざまな物資や文化が最初に到着している。また、大阪に都が置かれ、政治の中心だった時代もある。ただし、大阪は太平洋戦争で幾度もの空襲を受け、大阪市の中心部は灰燼に帰してしまった。戦後の復興期には大胆な開発が行なわれ、都市化が進んだ。京都・奈良と違って歴史的な景観や風情に乏しいのは、そんな理由からだ。だからといって、現在の大阪に歴史的な魅力がないわけではない。歩いて探せば、思わぬところに思わぬ名跡が残されていたりもする。そもそも大阪は、時代が大きく変わるような事件がいくつも起き、歴史に名を残す人物ゆかりの場所も多く、大阪独自ともいえる史跡が残されているのだ。本書は、そんな大阪の史跡を実際に訪ね歩き、まとめた一冊である。街の成り立ちには「物語」が存在する。土地という「舞台」があり、住民という「役者」がストーリーを展開する。物語が進むにつれ、街の姿も変わっていく。つまり、街は時代によって展開する「歴史」という物語を経て、現在の形に整えられている。ただし、それが正解なのかどうかは、誰にもわからない。なぜなら、その物語には終わりが存在しないからだ。けれど歴史を知れば、過去に演じられた内容が垣間見える。そして、過去は現在に何らかのかたちで影響を与えていることがわかる。「ヒストリー」は「ストーリー」に等しい。本書が、大阪のストーリーとしてのヒストリーを楽しむための一助になれば幸いである。ーー本書まえがきより

『二千年の歴史発掘!大阪史跡さんぽ』目次
1章 弥生時代から飛鳥時代までの大阪を歩く
弥生時代から飛鳥時代までの大阪は?
河内潟をぐるりと囲む弥生時代の遺跡を訪ねる
世界遺産にも引けをとらない巨大な古墳を知る
聖徳太子と飛鳥期の天皇が眠る「王家の谷」を歩く
伝説と史実が入り混じった「皇宮跡」をめぐる
日本初の官寺「四天王寺」と周辺寺院を訪ねる
国際港湾都市の始まり「難波津」の痕跡を探す

2章 奈良時代から平安時代までの大阪を歩く
奈良時代から平安時代までの大阪は?
天皇の即位儀礼の地・難波八十島を見つける
天皇も信頼を寄せた僧・行基の事業跡を訪ねる
熊野街道を歩きながら、安倍晴明伝説にふれる
嵯峨源氏の系統「渡辺党」由来の地を歩く
失意の最中にあった菅原道真の足跡をたどる

3章 鎌倉時代から戦国時代までの大阪を歩く
鎌倉時代から戦国時代までの大阪は?
南北朝動乱を戦った武将たちに思いを馳せる
中世の宗教都市・寺内町にタイムトリップする
戦国時代初の天下人・三好長慶の軌跡を知る

4章 安土桃山時代の大阪を歩く
安土桃山時代の大阪は?
信長と10年あまり戦った石山本願寺の痕跡を見る
城下町時代の面影を残す高槻の歴史を感じる
「太閤はん」が整備した城下町の痕跡を歩く

5章 江戸時代前期の大阪を歩く
江戸時代前期の大阪は?
冬の陣で徳川軍を撃退した「戦国最強の砦」を探す
真田幸村終焉の地で日本一の武将を偲ぶ
秀吉が築き、徳川が育んだ船場と運河を歩く
泰平の世を彩った元禄文化を体感する

6章 江戸時代後期から近代までの大阪を歩く
江戸時代後期から近代までの大阪は?
討幕運動の先駆「大塩平八郎の乱」を知る
たび重なる水害から大坂を救った偉業に驚く
若いフランス水兵が犠牲になった「堺事件」を知る
明治天皇の大坂行幸ルートをめぐる
東京をも凌いだ「大大阪時代」に思いを馳せる

著者紹介
歯黒猛夫 はぐろ・たけお
1962年生まれ。大阪府岸和田市出身・在住。大阪に拠点を置くライター&編集プロダクション会社「オフィステイクオー」代表。ライターとして自らの足で取材し、歴史・地理からお国気質まで、大阪のさまざまな顔を発信。大阪関連の書籍、雑誌の執筆にも多数関わる。著書は「第13回大阪ほんま本大賞特別賞」を受賞した『大阪人も驚く 大阪超マニアック案内』(小社刊)、『大阪がすごい――歩いて集めたなにわの底力』(筑摩書房)ほか多数。

■書誌情報
『二千年の歴史発掘!大阪史跡さんぽ』
著者:歯黒猛夫
価格:902円(税込)
発売日:2026年4月15日
出版社:河出書房新社

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