冨原眞弓『トーヴェ・ヤンソンーームーミン谷の、その彼方へ』第77回「読売文学賞」評論・伝記賞受賞

第77回読売文学賞(主催:読売新聞社)が2026年2月1日に発表。冨原眞弓『トーヴェ・ヤンソンーームーミン谷の、その彼方へ』(筑摩書房/2025年7月10日刊)が評論・伝記賞を受賞した。
【写真】『トーヴェ・ヤンソンーームーミン谷の、その彼方へ』書影
本作品は、ヤンソン研究の第一人者が8年の歳月をかけて書き上げ、期せずして遺作となったトーヴェ・ヤンソンの評伝。
ムーミン谷には主人公のムーミンをはじめ、ムーミンママ、パパ、スナフキン、ミイ、フィリフィヨンカ、スノークなど、様々なキャラクターが登場する。なれ合わず微妙な距離をもって生きる彼らの言動に、読者は驚いたりにやりと笑ったり感心したりーー。
世界中に(とくに日本で)愛されているこの世界は、トーヴェ・ヤンソン自身の内面の鏡になっており、ムーミンの家族はトーヴェ・ヤンソンの家族のありよう、ムーミン谷の住人はトーヴェ・ヤンソンの友人や恋人などが色濃く反映されているという。
ムーミン谷はなぜ、どのように生み出されたのか。そこに込められた思いはなにか。トーヴェ・ヤンソンの人生を辿ることで、ムーミン世界の成り立ちを解明していく。
読売文学賞は、戦後の文芸復興の一助とするため、1949年度(昭和24年度)に創設。「小説」「戯曲・シナリオ」「評論・伝記」「詩歌俳句」「研究・翻訳」「随筆・紀行」の全 6 部門で前年の最も優れた作品が選ばれる総合文学賞。これまで評論・伝記賞(第8回までは文芸評論賞)は、第4回(1952年)小林秀雄『ゴッホの手紙』、第23回(1971年)大岡信『紀貫之』、第40回(1988年)大岡昇平『小説家夏目漱石』※没後受賞、第62回(2010年)黒岩比佐子『パンとペン――社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』※没後受賞、第68回(2016年)梯久美子『狂うひと――『死の棘』の妻・島尾ミホ』が受賞してきた。贈賞式は3月6日(金)に行われる予定だ。
■書誌情報
『トーヴェ・ヤンソンーームーミン谷の、その彼方へ』
著者:冨原眞弓
価格:3,300円(税込)
発売日:2025年7月10日
出版社:筑摩書房
























