【漫画】お賽銭なしで神社に参拝はあり? 作法より心を問う『手ぶらな参拝者』にほっこり

【漫画】お賽銭なしで神社に参拝はあり?

 神さまはルールより心を見る? 初詣を舞台に描かれた、少し不思議で静かな余韻の残る漫画『手ぶらな参拝者』がXに投稿されている。

 作者のヒロ・コトブキさん(@kotobuki_hiroju)は、自身の信仰やルールへの違和感をピュアにお参りする男女を通して表現した。そんな彼にSNSでの反響や創作への向き合い方、昨年の転機についても語ってもらった。(小池直也)

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『手ぶらな参拝者』(ヒロ・コトブキ)

――本作の反響はいかがでした?

ヒロ・コトブキ(以下、コトブキ):自分の表現力の甘さか、正直さびしい結果でした。投稿したタイミングが正月だったこともあり、そもそものインプレッションが低かったです。年末年始はボーナスタイムかと思っていたのですが……(笑)。

――お正月のタイミングに出そうと思って制作を?

コトブキ:1年前に描いた作品をブラッシュアップしたものが本作です。今の画力ならもっと描けるだろうと。

――YouTubeを観て参拝者が急増する様子を描かれていますが、その現状をどこか風刺している部分もあるのでしょうか、

コトブキ:もともと神社が好きなので、何となく違和感があった部分ではあります。例えば「空の財布を満月に振るとお金持ちになる」みたいなことを聞くと、果たしてそんなものだろうか?と思うところがあります。パワースポットと呼ばれる場所に関しても「神社ってそういう場所なのかな?」と考えてました。物申したいわけではなく、自分なりの解釈ですね。

――対比となる、鳥居をくぐらずに参拝しに来る男女も印象的でした。

コトブキ:人間が作ったルールに神さまがどう思っているのかな、という気持ちで描きました。決まりよりも、心の深くにある畏敬の念の方が目を留めてもらえるんじゃないかなと。

 お願いごと自体よりも、今日まで生きたことを感謝している人が救われる世界だったらいいなという気持ちもあります。

――舞台になっている白山社とは?

コトブキ:イザナギとイザナミが喧嘩したときに仲裁に入った、菊理姫尊が祭られているんですよね。ふたりを“括った”から縁結びの神ともされるんですよ。さい銭を忘れたふたりが次の日に戻ってきて、恋が始まったらいいなという匂わせです。

――なるほど。ご自身も初詣はされました?

コトブキ:毎年欠かさず行っていますね。近所の氏神様へお参りしてから、東京・阿佐ヶ谷神明宮にも顔を出しました。

――昨年はどんな一年でしたか。

コトブキ:ひと月にひとつは新しいことができたかなと思います。コンスタントに漫画を描けていたし、SNSの更新も気楽に考えられるようになりました。今まではSNSの数字を自分のヒットポイントや戦闘力のように考えていた部分がありましたが、描きたいものを描いて楽しめればいいのかなと。

――ご自身の『秘孔を突かれてしまってね』が、コロコロ次世代マンガGP「曽山一寿賞」への入賞、『ゾンビ、ゾンビがれゾンビ。』が「第410回スピリッツ賞」の努力賞を獲得というニュースも昨年ありました。

コトブキ:そうですね。昨年6月からSNSだけでなく、雑誌や出版社に応募するようになったんです。仕事も辞めて漫画に専念するようになりましたが、昔と変わらず朝3時から6時に物語を考えて、それから12時頃までiPadの電源が切れるまで絵を描いてます。

――次回作についても教えてください。

コトブキ:ある出版社の雑誌で読切を出したくて試行錯誤しているところです。自分が子どもの頃から読んでいた雑誌とかに、名だたる作家さんと自分の名前が並んでいたら興奮しますね。

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