【漫画】ルックスをからかったいじめっ子に罰は当たるのか? 人生逆転復讐劇『整形ブスデレラ』

【漫画】いじめっ子に罰は当たるのか?

 「生きてるだけで人を不幸にするブス」――。インパクト大なキャプションでXに投稿されているのが、漫画『整形ブスデレラ~綺麗な私は復讐をする~』の第1話だ。

 全臓器提供と引き換えに“絶世の美人”として生まれ変わる主人公の復讐劇を描いたヒット作である。自身にとっても思い入れがあるという本作の制作を作者・麻々花さん(@MamakaPalace)に振り返ってもらった。(小池直也)

続きを読むには画像をクリック

『整形ブスデレラ~綺麗な私は復讐をする~』(麻々花)

――本作は少し前に発表された作品ですが、振り返ってみていかがでしょう?

麻々花:4、5年前に発表した作品なのですが、私としては「読まれても読まれなくても面白いものを描こう」という感じでした。でも「LINEマンガ」さんの閲覧数が200万を超えていて、驚いた覚えがあります。現在では473万ですが、有名漫画は5000万〜3億8000万と桁違い(笑)。

 あとは当時のTwitterでも反響が結構あったのを覚えています。21歳でデビューしてから、ずっと青年誌ばかり描いてきて初めて描いた女性向け漫画。そして私をネット漫画の世界に出してくれた作品でもあるのかなと。

――どんな反響がありましたか。

麻々花:準主人公の那加也がいるんですけど、「那加也ロスになっている」という感想がありましたね(笑)。自分でも想定していなかったので嬉しかったです。

 彼に関しては「男性だったら、こういう行動をするかな?」と考えながら描いていたんですけど、結果的に私自身も思い入れが出てきてしまいましたね。主人公よりも描くモチベーションになっていました。

――制作経緯も教えてください。

麻々花:編集さんからもらったテーマはざっくりと「復讐」と「全身整形して金持ちの家の娘と入れ替わる」でした。でも個人的には復讐が持つ負の連鎖が嫌いなんですよ。だから作品のなかで主人公に復讐させないようにする存在を登場させたり、あえてテーマと抗いながら描いていた部分もあります。

――復讐についてのイメージも気になります。

麻々花:復讐とは、いじめてきた相手と同じ土俵に立って戦うこと。つまり、自分をいじめてきた最低の相手と同レベルになる、ということなので。何かされたら、まずその場で徹底的に30倍返しくらいします(笑)。それが出来なかった場合にはその相手を一生完全シカトしますね。

 『一生無視される』『存在を否定される』ほうが下手な復讐されるよりキツいんじゃないかなと思うんですよ。復讐の1つの手段だといわれるかもしれませんが……。

——「全身整形」のテーマについてはいかがでした?

麻々花:イメージが浮かばなかったんですけど、テレビ番組『やりすぎコージー』で関暁夫さんが「ロシアで遺体を冷凍保存している」という話をしていて。それと顔面を入れ替えるアイデアを混ぜたら、こうなりましたね。

――第1話の主人公がいじめられる場面はなかなかヘビーでした。

麻々花:何をされたら傷つくかなと心を鬼にして考えましたね。実際にあったニュースを調べて、ひどい方にひどい方に描いていった感じです。

 「実話マッドマックス」や「漫画実話ナックルズ」といった雑誌でひどい実話を漫画化していたので慣れているだけなのかもしれないですけど(笑)。

――「復讐が苦手」と語った人と思えませんが……(笑)。

麻々花:そこは分けて考えています。自分とは別世界だから好きみたいな感じですね。

――作画面についても教えてください。特に整形後の主人公の変身はコントラストがすごいです。

麻々花:整形前はとにかくインパクトのある顔にしたいと考えていました。きれいな顔よりも変わった顔を描く方が昔から得意だったので、整形後の方が難しかったなと。モデルさんを参考にしながら描いてます。

――今後の展望を教えてください。

麻々花:現在、新しい連載の準備をしていて、来年くらいから配信できるかなと思ってます。『整形ブスデレラ』とは毛色が違う作品ですね。さらに女性向けになっていますので楽しみにしていてください。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる