『チェンソーマン レゼ篇』意外な“ちょい役”がSNSで人気に!? ハードボイルドすぎる対魔2課の猛者たち

『チェンソーマン』レゼはなぜ魅力的?

※本稿は『チェンソーマン レゼ篇』のネタバレを含みます。

 劇場アニメ『チェンソーマン レゼ篇』の大ヒットをきっかけとして、ネット上ではレゼを始めとしたキャラクターの人気が再燃中。しかしその一方、決して主役ではない“ちょい役”たちも脚光を浴びているようだ。SNS上では彼らを題材とした二次創作が大きな盛り上がりを見せている。今回はそんなサブキャラたちを1人ずつ取り上げ、その魅力や人気の理由について紹介していきたい。

 今回の劇場版で注目を浴びたサブキャラとして真っ先に思い浮かぶのは、公安対魔2課の面々だろう。まず野茂は早川アキの先輩で、まさに“頼れる兄貴分”といった性格をしている。5年後に自分が副隊長に昇進した際には「本気でお前を誘う」と、アキに対して宣言していた。

 対魔2課の訓練施設が突如襲撃を受けると、自ら前線に立ちながらもリーダーシップを発揮。そこでボムが身体に密着して爆発したにもかかわらず、即死しなかったようで、次の場面では片腕を失った状態で再登場していた。ボムからも「しぶといねキミ」と称賛されており、モブキャラとは一線を画した戦闘力の持ち主だと思われる。

 そんな野茂のピンチに駆け付けたのが、同じく対魔2課の副隊長。劇中では刀の柄に付いたストラップに指を引っかけて抜刀する、というアニメオリジナルの演出も追加されており、SNS上で「スタイリッシュすぎる」と注目を集めていた。

 2人とも想定外の事態に一切動じないどころか、軽口を叩きながら戦っており、歴戦の猛者といった風格。劇場版ではそのハードボイルドな魅力が一層際立っていた。なお野茂役の声優は赤羽根健治、副隊長役の声優は高橋英則が担当しており、「はあ……今日合コンだったのになあ」「俺も連れてってくださいよ」という掛け合いをクールに演じている。

 また特異2課の戦闘員としては、加藤と田辺も要注目だ。2人はバディを組んでいるらしく、その能力で相手の心臓と腸にカビを生やすという攻撃を披露してみせた。ファンのあいだでは「脳にカビを生やしていればボムに勝てた」とも言われており、凶悪な能力と冴えない見た目のギャップが何とも言えない魅力を醸し出している。

実はいいキャラだった「二道」のマスター

 デンジたちと敵対する側のキャラクターとしては、台風の悪魔の存在感も強烈だ。その名の通り、雨風を操る悪魔のようで、ボムと一緒に東京の街を崩壊させる様子が描かれていた。

 割れた頭から脳漿が飛び出しているようなグロテスクな見た目だが、かわいらしい子どものような声をしているのが特徴。アニメでは『魔法少女まどか☆マギカ』の美樹さやか役などで知られる喜多村英梨が声を当てており、台風の中に入ったとき赤ん坊の泣き声が聞こえる特殊な演出も追加されていた。

 ちなみに入場特典第1弾の小冊子『恋・花・チェンソー・ガイド』に収録された一問一答では、作者・藤本タツキが台風の悪魔について言及。今回登場した個体は「赤ちゃん」で、本来はもっと強力な力を持っているという。もし“完全体”で登場していたら、誰も対抗できない強敵となっていたかもしれない。

 そのほかじわじわと人気が高まっているのが、レゼが働く喫茶店「二道」のマスターだ。いかにもコーヒーにこだわりを持っていそうな喫茶店の店主といった佇まいで、レゼとデンジの甘酸っぱいやりとりを遠くから見守り、最後は含蓄のある言葉でデンジを励ます……という絶妙な役どころだった。

 劇場版の公開をきっかけにそんな“大人の男”としての魅力が再発見されているようで、 SNS上ではマスターがレゼの窮地に駆け付ける話など、さまざまな二次創作が生み出されている。

 デンジやレゼ、マキマにとどまらず、魅力的なキャラクターたちが多数活躍している『チェンソーマン レゼ篇』。一回観ただけでは見落としてしまう描写も多いはずなので、何度も劇場まで足を運んでみてはいかがだろうか。

 

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