ロングセラー『思考の整理学』300万部突破へ 全国44の大学で累計販売冊数1位に

1983年に刊行し1986年に文庫化、2024年に新版化された外山滋比古著『思考の整理学』(筑摩書房)の累計発行部数(電子書籍除く)が2025年11月中旬に出来予定の重版で300万部を突破する見込みだ。
『思考の整理学』はお茶の水女子大学名誉教授・外山滋比古による学術エッセイ。1983年に「ちくまセミナー」シリーズの1冊として刊行されたもので、その後1986年に文庫化。文庫版は2007年までの21年間で16万部のロングセラーとなっていた。2007年に岩手県盛岡市のさわや書店で、当時店員だった松本大介が記した「もっと若いときに読んでいれば…」という書店店頭の手書きPOPをきっかけに再び注目を集め、2008年の東大生協本郷書籍部・京大生協の書籍販売ランキングで1位を獲得し“東大・京大で1番読まれた本”のフレーズが生まれた。
このフレーズを帯で使用したことで更に話題をよび、2009年に累計発行部数が100万部を突破。その後も毎年新たな読者を増やし続け、2016年に200万部、2020年に250万部を突破。また、2024年には「東大特別講義」を増補して初の改訂が実施。文庫版は単行本刊行から40年以上が経った今もなお年間平均約10万部の重版が続いており、2025年10月1日時点で累計発行部数は295万部を突破している。
販売実績の集計が可能となった2002年8月から2025年7月までの各大学生協文庫累計販売冊数を筑摩書房が調べたところ、東大、京大、早稲田大、慶應大をはじめ、北海道大、弘前大、岩手大、東北大、秋田大、山形大、福島大、茨城大、宇都宮大、群馬大、埼玉大、千葉大、横浜国立大、新潟大、富山大、金沢大、福井大、信州大、岐阜大、静岡大、名古屋大、三重大、滋賀大、大阪大、神戸大、奈良女子大、島根大、岡山大、広島大、山口大、徳島大、愛媛大、高知大、九州大、佐賀大、長崎大、熊本大、大分大、鹿児島大、琉球大の44の大学で販売数1位の書籍となった。
■書誌情報
『思考の整理学』
著者:外山滋比古
発売日:1986年4月24日
出版社:筑摩書房






















