「血縁という地獄をサバイブしてきた」イ・ランによる最新エッセイ集『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』

イ・ランの最新エッセイ集

 イ・ラン『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』(斎藤真理子/浜辺ふう訳)が9月25日に河出書房新社より刊行される。

 本書の著者は日本と韓国を行き来しながら自由と独自の表現を追求するマルチ・アーティスト、イ・ラン。邦訳のある著書に、エッセイ集『悲しくてかっこいい人』『話し足りなかった日』、コミックエッセイ集『私が30代になった』、小説集『アヒル命名会議』、いがらしみきおとの往復書簡『何卒よろしくお願いいたします』、スリークとの往復書簡『カッコの多い手紙』がある。

 『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』は「文藝」2022年春季号に掲載され、大きな衝撃と反響を呼んだ「母と娘たちの狂女の歴史」を中心に書き下ろされた、「家族」がテーマの痛切なエッセイ集。

 本書執筆のきっかけとなった突然の姉の死と、姉への追憶を綴った随想、20年近くの間寄り添った愛猫、「私の赤ちゃん」ジュンイチとの惜別とダイアローグ、父と母、祖父母が辿ってきた歴史や親戚のエピソードに加え、現在の心境、生活について、また、2023年に京都で上演されたオーディオ・パフォーマンス作品を改稿。劇作家・浜辺ふうが京都言葉で訳した「1から不思議を生きてみる」など、全19編が収録される。

 本書の刊行を記念して、10月8日(水)にはジュンク堂書店池袋本店にて、イ・ランと映画監督・作家として活躍する中村佑子によるトークイベントが開催される。

■書誌情報
『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』
著者:イ・ラン 斎藤真理子/浜辺ふう訳
価格:1,980円(税込)
発売日:2025年9月25日
出版社:河出書房新社

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