【漫画】主婦に「羨ましいな」は地雷? 専業主婦と兼業主婦の対立を描く『専業主婦と兼業主婦のお茶会』

【漫画】主婦に「羨ましいな」は地雷?


ーー本作を創作したきっかけを教えてください。

オニハハ。:本作は、漫画賞への応募や出版社への持ち込みをするために描いた読切作品です。結果として人の表情や感情の表現をとても高く評価していただき、ありがたいことに本作がきっかけでお仕事にも繋がったので、大きな励みになりました。

ーー“専業主婦と兼業主婦の対立”というテーマが目を引く作品でしたが、このテーマで漫画を描こうと思った理由を教えてください。

オニハハ。:きっかけは、SNSで専業主婦と兼業主婦の意見がぶつかっている投稿を見かけたことでした。投稿を見たときに認識のズレや言葉の選び方ひとつで対立が起きやすいテーマだと感じ、そうした話題でも読み終わった後に気持ちが収まるような作品を描いてみたいと思ったんです。

ーー繊細なテーマを扱ううえで、気をつけたことはありますか?

オニハハ。:「どちらの立場の方にも前向きな気持ちになってもらえるように」という思いを、大切にしました。私自身が兼業主婦だった時期の方が長いので、知らず知らずのうちに兼業側に寄ってしまわないように特に気をつけましたね。

ーー作品を描くなかで感じたことは?

オニハハ。:どちらの立場であってもみんな家族や子どものことを一生懸命考えていて、だからこそ我慢したり引け目を感じてしまったりすることがあるのだと思います。そういうなかで、ちょっとしたズレや一言で傷ついてしまうことも多いと、作品を描きながら感じました。発言する側は少しだけ慎重に、受け取る側も「自分は自分」と距離をとって受け止められたら、対立ではなく理解に近づけるのではないかと感じています。

ーー作中でオニハハ。氏自身が気に入っているポイントを教えてください。

オニハハ。:お互いの過去の回想シーンがお気に入りです。自分の記憶を必死に辿りながら、なるべくリアルになるように描きました。

ーー特にリアルに描けたと思う場面はどこですか?

オニハハ。:兼業主婦が「仕事を辞めたい」と呟くシーンです。会社員として働いていた頃、仕事は好きだったし家計のためにも必要だとわかっていたのに、子供との時間が足りなくて「辞めてもっとそばにいたい…」と何度も思っていました。自分の実体験と重なるので、特にリアルに描けたんじゃないかなと思います。

ーー漫画を描き始めたきっかけを教えてください。

オニハハ。:物心ついたときから絵を描くのが好きで、小学生の頃に雑誌『りぼん』に夢中になり真似して描き始めました。小学6年生のときに、初めて『りぼん』の漫画賞に応募したんです。当時は家でも学校でも絵を褒めてもらえることが多くて、自信満々で応募したのですが、結果は1番下のランクでした。でも全然へこたれず、次こそはとワクワクしていたのを覚えています。

ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?

オニハハ。:実は2025年8月半ば頃から、作画担当として『クズな夫を処分します〜私にはもう不要な『ゴミ』なので〜』という作品の新連載が始まるんです。新連載も含め、今後も読んだ人の心に残るような漫画を描いていきたいです!

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