『ONE PIECE』黒ひげとロックスの関係がついに判明! まだ回収されていない謎は?

『ONE PIECE』黒ひげとロックスの関係は

※本稿は『ONE PIECE』単行本未収録の話のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 海軍の間でも老兵にしか詳細を知られていない、伝説の大海賊、ロックス・D・ジーベック。後の四皇を数多く擁する寄せ集め海賊団の船長として知られ、凶行の数々を政府に揉み消された彼の姿が、ついに『ONE PIECE』本誌で描かれた。

 本記事では、初登場から気になる情報が満載だったロックスの重要シーンについて、ワンピース研究家の神木健児氏に話を聞く。

 「前からファンの間では、ロックスと黒ひげには関係があるのではと言われていました。黒ひげの船の名前が『サーベル・オブ・ジーベック号』で、尾田栄一郎先生も『関係はあるかもしれないしないかもしれない』と明言を避けていたんです。ただ、実際に『黒ひげの父』とハッキリ記載されると、やっぱり驚きはありましたね。個人的に興味深かったのは、ロックスの初登場と同時に『黒ひげの父』と明かされたことです。これまでだったら同時には明かされず、物語が進むなかで明かされていたと思います。でも惜しみなくどんどん新情報が明かされているところから、『ONE PIECE』が本当に完結に向かって加速しているんだなと感じましたね。ロックスの姿が初めて描かれましたが、悪いけどカッコいいまさに“海賊”という雰囲気。ここにきてまだあんなに“カッコいいおじさん”が描ける尾田先生は、改めてすごいなと思いました……!」

 初めて描かれたロックスの顔を見て、ファンの間では“あの人物”との関係を疑う声が上がった。

「ロックスが黒ひげの父であると明かされましたが、ファンの間ではバギーもロックスの息子なのではという説があるんです。私も可能性はなくはないのかなと思います。バギーと黒ひげは39歳と40歳で年齢も近い。バギーの出自やロジャー海賊団に入った経緯などは明かされていませんし、何よりもやっぱり顔が似ています。ロックスの手配書の写真なんかを見ると、尾田先生がバギーとの関係を匂わせているのは間違いないかなと思います。それがミスリードだとしても関係性を感じさせる描写は入れている感じがするので、息子だとしても息子ではないにしても明かされるときを楽しみにしたいです。ただ、バギーは運とハッタリだけで四皇まで上り詰めた男なので、最後まで本当に運だけで頑張ってほしい気持ちもありますよね」

 「花の部屋」でのイム様とロックスの会話には、違和感があったと神木氏は続ける。

「パンゲア城に存在する『花の部屋』で、イム様と相対していたロックス。2人の会話から、お互いにあまり驚いていない印象を受けました。イム様はロックスの侵入に動揺しておらず、ロックスはイム様の存在に驚いていない。ここに、ロックスの素性の核が隠されている気がします。また、『花の部屋』でのナレーションで気になったのは、デービー・ジョーンズの名前が出てきたことです。ここではデービー・ジョーンズの名前を、わざわざ出している印象を受けます。もしかしたらイム様は、デービーバックファイトで知られるデービー・ジョーンズと何か関係があるのかもしれません」

 現在も君臨し続けるイム様だが、ロックスの企ては失敗に終わったのか。

「ロックスの目的は、やはりイム様に代わり世界の頂点に君臨することでしょう。『おれは戻って来るぜ』と口にしていましたが、まだイム様が虚の玉座に座っているところをみると、実際は戻れなかったはず。しかしそれは、あくまで現時点ではです。もしかしたらロックスは息子である黒ひげに、目的を託したのか、最初から息子に何かを託す気で『戻る』と口にしたのか。今後黒ひげが『花の部屋』に侵入し、世界の頂点の座に王手をかける可能性は非常に高いでしょう」

 すでに亡くなっていると言われているロックス。その意志は、最も危険な男のなかで生き続けているのかもしれない。

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