ロバート秋山主演で話題『笑ゥせぇるすまん』実写化してほしい原作漫画のエピソードは?

藤子不二雄Ⓐの名作漫画『笑ゥせぇるすまん』が、実写ドラマ化されることが決定した。主人公の黒いスーツで全身を包んだセールスマン・喪黒福造役をロバートの秋山竜次が演じることも発表され、あまりにそっくりなビジュアルにSNSでは「既に面白い」「最高のキャスティング」などと高く評価されている。
■ロバート秋山が演じる喪黒福造とは?
『笑ゥせぇるすまん』はこれまで何度もアニメやドラマになっている。謎めいたセールスマンの喪黒福造が、悩める現代人の“ココロのスキマ”を埋めていくというオムニバス形式の作品で、喪黒の“お客様”となる人物は皆、会社や家庭での人間関係がうまくいかなかったりと、何らかの悩みを抱えていることが多い。
そんな困っている客の願い事を、喪黒は叶えてあげることができる。客たちはひと時の幸せに酔いしれる。滅多に手に入らないレアものが入手できたり、美女と過ごすひと時を楽しめたり、現実逃避ができたり……と様々だが、喪黒の忠告を聞き入れなかったり、約束を破ったり、嘘をついたりすると大きなペナルティを課せられてしまうのだ。
ほとんどの客は喪黒の言うことを聞き入れない。喪黒は「ドーン!!」という決めセリフとともに、客を不幸のどん底に突き落としてしまうのである。そして、「ホーッ、ホッホッホッホッ」という笑い声とともに去っていく。藤子不二雄Ⓐの“黒藤子”ぶりが存分に発揮された、ブラックユーモア作品の傑作といえるだろう。
ドラマは全12話で、7月18日より3週にわけてPrime Videoで独占配信されるというが、気になるのはストーリーだ。原作に準じるのか、もしくは完全なオリジナルのシナリオになるのか、そこは配信までのお楽しみだ。原作は前作の『黒イせぇるすまん』の時代を含めると、1968年から2000年代にかけて短編もしくは連載が執筆されてきが、現代に通じる普遍的な物語が多いのが特徴である。
👄🎩実写ドラマ化『笑ゥせぇるすまん』🎩👄
/
メインキャスト&
メインビジュアル解禁ですよ…👀
オーッホッホッホッホッ
\◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
喪黒福造役:#秋山竜次 さん
_____________◢#秋山喪黒 #ドーン❗ pic.twitter.com/eubszLhTg2— Prime Video(プライムビデオ) (@PrimeVideo_JP) June 25, 2025
■コレクターはいつの時代も不遇過ぎる
原作ではコレクターや趣味人がたびたび客になる。テレビ東京系の大人気番組『開運!なんでも鑑定団』を見てもわかるが、マニアックなコレクターになればなるほど家族や知人などから理解されないことが多いものだ。『笑ゥせぇるすまん』の客もそんな立場の人が多いが、個人的に印象的なのが「ヴィンテージコミック」のコレクターが登場する話である。
喪黒の客になるコレクターの中念宅次はサラリーマンで、妻からはコレクションを理解されておらず、家庭内ではかなりしんどい状況にあった。ところが、喪黒から手塚治虫のレアものの漫画本をプレゼントしてもらい、喜びを爆発させていた。記者もコレクターなのでその気持ちはよくわかる。
中念は別の日に喪黒から古ぼけた漫画本を渡され、価値を調べてほしいと依頼される。『LAST UTOPIA 最後のユートピア』というタイトルで、作者は足塚夢四雄。見たことも聞いたこともない漫画だったが、馴染みの古本屋に持ち込んだところ、大変なことがわかった。200万~300万円の価値がある、超希少な漫画本だったのである。
中念は喪黒に価値を聞かれるが、本当の価値を正直に伝えなかった。安い価格を言って、その値段で買い取り、自分のものにしてしまおうと考えたのである。ところが、喪黒は漫画本の本当の価値を知っていたのである。そして、本当のことを言っていれば、その漫画本をプレゼントしていたのに……と語る。
■“推し活”をテーマにした話はある?
かくして、嘘をついた中念は、不幸のどん底に突き落とされてしまうのであった。こうした話は現代でも“あるある”であり、人間の欲望や煩悩は時代が変わっても、テクノロジーが進化しようとまったく変わらないということがわかる。
原作ベースの話になった場合は、どの話がベースになっても面白そうである。オリジナルの話の場合は、ひょっとすると、現代の“推し活”や“マッチングアプリ”などをテーマにした物語が製作される可能性もありそうだ。いずれにせよ、原作・アニメファンは心待ちにしたい。記者は早く、秋山の「ドーン!!」のセリフが聞きたくて仕方ない。






















