アクロバティックさらさら、バモラ……『ダンダダン』涙なしには見られない怪異たちの重い過去

『ダンダダン』の怪異たちの過去が重すぎる

 高校生たちが妖怪や宇宙人などの圧倒的怪異と戦う姿を描く『ダンダダン』。アニメ化を機に、国内外でさらなる人気を集めている。個性的な怪異たちとの戦いはもちろん、コメディや青春群像劇といった要素が掛け合わさったところも本作の特徴だ。しかし登場する怪異たちの中には悲しい過去を背負ったものも多く、そのギャップに思わずダメージを食らってしまうファンも多いよう。今回はそんな悲しい過去を持つ『ダンダダン』の怪異たちを紹介していきたい。

最愛の子どもを奪われてしまったシングルマザー

 まず紹介するのは、赤いロングワンピースと長い髪が特徴のアクロバティックさらさら。強烈な見た目と名前通りのアクロバティックな動き、アイラにしつこくお母さんと呼ばせようとする執着心など、かなりのインパクトがある怪異だ。

 そんなアクロバティックさらさらも生前は普通の人間で、娘と幸せに暮らすバレエが得意なシングルマザーだった。ただ家計は苦しく仕事を掛け持ちしたり、時には売春をしながらどうにか生活していた。しかし、借金取りに子どもを奪われてしまったことから投身自殺してしまう。

 このエピソードには「悲しすぎて困惑した……」「こんな悲しい悪霊をアクロバティックさらさらとか呼んでいいの?」といった同情の声が多く上がっていた。ちなみにアクロバティックさらさらの元ネタは、ネット上のオカルト掲示板で話題になった怪異で、福島県で投身自殺した女性の霊だという説がある。

生まれ育った星から逃亡してきた少女

 触覚の生えた美少女のような姿をした宇宙人、バモラも悲しい過去を持つ怪異のひとり。体格は普通の人間と変わらないが、怪獣スーツを着用しての透明化や巨大化といった戦法で、モモやオカルンたちを苦しめた。

 そんなバモラは生まれ育った星がほかの宇宙人からの侵略にあっており、多くの同胞を亡くしている。バンガという女性が孤児となったバモラを引き取り、バンガやその仲間たちが命がけで逃がしたことでバモラは地球にやってきた。バンガがバモラとの別れ際に掛けた「バモラ、愛してるぜ」というセリフは作中でも屈指の名シーンだ。

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