『ドラゴンボールDAIMA』待望のアニメスタート、ファンはどう見た? 完全新作がゆえの不安も……

■『ドラゴンボールDAIMA』はおおむね好評

©️バード・スタジオ/集英社・東映アニメーション

 国民的人気アニメ『ドラゴンボール』シリーズの最新作『ドラゴンボールDAIMA』が、2024年10月11日よりフジテレビ系列で放送開始された。本作は、2023年、米ニューヨークで開催の「ニューヨーク・コミコン」会場で制作が発表され、『ドラゴンボール』40周年記念作品と銘打たれた完全新作アニメである。

  生前の鳥山明が原作、ストーリー、キャラクターデザインなど多岐にわたって制作に関与していることが明言されたとあって、今年のアニメの中でも再注目の作品であった。それゆえ、往年のファンから、昨今のゲームなどを通じて『ドラゴンボール』を知ったファンまで、SNSでは多くの投稿が書き込まれている。

  そういった意見を拾ってみると、おおむね第1話は好評だったようだ。特に、孫悟空とベジータがバトルを展開するシーンは、さすがは『ドラゴンボール』といえる迫力ある映像で、早くも「神作画」と高く評価されている。また、ファンは悟空が「かめはめ波」を放つシーンを見ただけで、テンションが爆上げだったようだ。「この作画水準で今後も描かれるのなら安心」と、次回以降に期待する声が多かった。

  その一方で、こんな意見もあった。かつての『ドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』『ドラゴンボールGT』はセル画が使用されていたが、今回の『ドラゴンボールDAIMA』はすべてCGによって制作されている。そのため、往年のファンはメカの動きなどに違和感を抱く人もいたようだ。また、悟空の道着を含め、全体的に色が明るすぎではないかという指摘もあった。

  いずれにせよ、様々な意見が飛び交うあたりは注目作にふさわしい。『ドラゴンボールDAIMA』は悟空を筆頭に、あらゆるキャラクターが小さくなってしまうのが特徴だ。第1話は、ドラゴンボールと神龍の力によって悟空たちが小さくなっていく場面でエンディングとなった。実際に小さくなったキャラが動くのは第2話以降になりそうだ。どんな動きを見せてくれるのか、楽しみである。

■新作が制作されるのは『ドラゴンボール』ならでは

グロリオ、声優は内山昂輝氏

 今年は往年の名作アニメのリメイクが多数制作されている。放送が始まったばかりの『らんま1/2』は前作の声優陣がそのまま同じキャラを演じることも話題になったが、基本的にストーリーは前作、そして原作をなぞるものであった。今後もオリジナルの話ではなく、基本的に原作通りの物語が展開されると思われる。

 ところが、『ドラゴンボール』は完全に新作であり、先の展開もまったく読めない。『ドラゴンボール』は劇場版などでリメイクが制作されたことはあるものの、基本的に新しい物語が制作され続け、物語が広がりを見せている。鳥山明亡き後も、常に『ドラゴンボール』を新しいコンテンツであり続けさせたいという、関係者の熱意を感じずにはいられない。

 

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