トランプ、金色がお気に入り? 一方のハリスは? ファッションから見る二人の嗜好性
■トランプ、金色アイテムがお気に入り?
アメリカの大統領選は投開票まで3カ月を切ったが、共和党とドナルド・トランプ氏の支持者の間で人気を集めているのが“トランプ・スニーカー”だ。全体が金ピカで、星条旗をアレンジしたデザインを盛り込んでいる。スニーカー全体もどっしりとした作りで、いかにもタフそうだ。トランプ氏の雰囲気にぴったりなデザインである。
日本経済新聞の報道によると、7月中旬の共和党全国大会周辺では、模倣品とみられるものが売られるほどの人気。販売元の会社は、政治とも政治的なキャンペーンとも無関係であることを強調し、トランプ氏の名前やイメージはライセンス契約で使用しているというが、支持者はこのスニーカーにトランプ氏のイメージを重ね合わせているに違いない。
トランプ氏といえば演説中に愛用する赤色のネクタイが有名で、赤のイメージが強いかもしれない。一方で金色の製品も好んで愛用する。なかでもロレックスの“デイデイト”は、トランプ氏が長年愛用する腕時計のひとつだ。
デイデイトはロレックスの最高級モデルで、金無垢もしくはプラチナ無垢のモデルがラインナップされている。トランプ氏が愛用するのは当然のように金無垢、イエローゴールドだ。トランプ氏の腕元に輝くデイデイトは風格がある。
デイデイトは投資家のウォーレン・バフェットなど、世界中の富裕層や実業家に愛用される腕時計だが、アメリカの大統領にもジョン・F・ケネディなど愛用者が多い。ほかにも、トランプ氏はパテックフィリップやヴァシュロン・コンスタンタンの腕時計を愛用しているようだが、やはり金無垢のモデルを身に着けているようだ。
■ハリス氏は清廉さと清楚さをイメージ?
ちなみに、ゴージャスでハデハデのトランプ氏と対照的なのが、民主党候補者に指名されたカマラ・ハリス副大統領が愛用するスニーカーである。日本では“オールスター”の名前でおなじみの、コンバースの“チャックテイラー”だ。コンバースを代表するスニーカーであり、もともとはバスケットボールシューズとして開発された歴史をもつ。
チャックテイラーはモデルにもよるものの、安いもので5千円前後、高くても1万円台で購入することができる。ハリス氏ももちろん高級ブランドの靴を愛用しており、マノロ・ブラニクのパンプスを履くことが多いというが、パンツスタイルにチャックテイラーを愛用することで成金イメージのトランプ氏と印象で差をつけたい、という思惑も感じられる。
ちなみに、ハリス氏が愛用する腕時計で有名なのは、カルティエの“バロン ブルー”である。ケースはステンレス製、ブレスはステンレスとイエローゴールドを使った上品なモデルだ。トランプ氏が愛用する金無垢のロレックスとは異なり、清楚な雰囲気が感じられる腕時計である。
しばし昔から、靴と腕時計はその人を映す鏡であるといわれることもある。もちろんそれだけがすべてではないというものの、人前に出ることが多い政治家の場合は、愛用品を見るだけでもイメージが投影されているように思うのだが、いかがだろうか。