おジャ魔女どれみ、ぴちぴちピッチ……90-00年代“女児向け”おもちゃが高額 コレクターに聞く今買う理由
■現在人気のある作品はどうなるのか?
さて、ここで少々ゲスい発想を抱いてみよう。この法則で行けば、現在発売されているアニメのグッズも、箱に入ったまま遊ばずに20~30年“寝かせて”おけば、高値になるのではないだろうか。
例えば、筆者が愛してやまない『ひろがるスカイ!プリキュア』のキュアスカイや、『【推しの子】』の星野アイやMEMちょ、『ラブライブ!サンシャイン!!』の堕天使ヨハネこと津島善子のグッズなどはどうだろうか。A氏にそんな疑問をぶつけてみると、こんな答えが返ってきた。
「おそらく、プレミアがつくものは出てくると思いますよね。おもちゃコレクターの北原照久さんは本の中で、“一世を風靡したものにはプレミアがつきやすい”と語っていますから。ただ、ほとんどの人がグッズを取っておかないんですよ(笑)。引っ越しの時に捨ててしまったり、フリマサイトで売ってしまう。今、どこにでもあるグッズが、20~30年も経つとびっくりするほど見かけなくなると思いますよ」
A氏はさらに、こう続ける。
「コレクターって、ありふれているときは注目しないでしょう。少なくなってから探し始めるパターンが多いんです。あと、東京って引っ越しをする人が多いので、おもちゃが残りにくい。広い家がある田舎の方が、遊んだ後に押し入れに仕舞い込んで、忘れたままになっていることがある。結果的に、レアなおもちゃが残っていたりするんですよね」
一世を風靡した作品はグッズの点数も非常に多い。そのため、「コレクターにとっては集め甲斐がある」とA氏は語る。なお、わざわざ寝かせて保存する人も中はいるらしいが、なにぶん場所をとるのが問題である。A氏は、「投機目的でおもちゃを買うのはおすすめしません。邪念を抱かず、好きなものを愛でるのが一番です」と語ってくれた。
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©花森ぴんく・横手美智子/講談社