【漫画】目の“隈”から生まれた謎の“クマ”さん 疲れたOLをおもてなし? 癒しのSNS漫画『クマ取りクリーム』
自分のクマがキッカケ
――なぜ『クマ取りクリーム』を制作しようと思ったのですか?
猫原:実際に自分にクマができているのを見つけたことがキッカケです(笑)。先月、私の子どもたちが立て続けに風邪をもらってきたため、病院の受診や病児保育の予約や仕事の調整などでバタバタしている時にクマを見つけ、ショックを受けるのと同時にストーリーを閃きました。
――勝手ながら「猫原さんの願望を漫画に表現した作品なのかな?」と感じましたが、実際はどうですか?
猫原:はい、完全に自分の願望です! 「誰かが作った温かいご飯が食べたいなあ~」と思ってストーリーに反映させました。ですので、クマさんにしてほしいことをたくさん詰め込みました!
――主人公の和田さんはどのように作りましたか?
猫原:毎日の仕事に疲れているOLさんをイメージして描きました。毎日しっかりメイクしてしっかりヘアセットしたいのに、疲れて手抜きになってしまう自分の現状も反映されています(笑)。
――一方、クマさんは?
猫原:もともとオリジナルキャラクターの「マロン」というキャラクターがおり、今までも4コマなどで描いていたのでその性格を反映させています。オールマイティーにいろいろこなせ、さらにはツッコミもできる万能なキャラクターです。
PR漫画と間違う声続出
――和田さんとクマさんのやり取りにほっこりさせられる内容でした。
猫原:「クマさんの冷静に淡々と喋るところが、逆に緩さを演出できたのかな」と思っています。また、クマさんと和田さんの体格差がわかるような構図を入れ、クマさんの可愛さを全面に出るように調整しました。
――「和田さんのクマがとれてクマさんになった」という説明は一切なく、クマさんが登場して、そして急に姿を消しました。クマさん登場の経緯を説明しなかった狙いは?
猫原:はっきりした経緯や理由がないほうが「もしかしたら自分の所にも来てくれるかも」「こんな世界もあるかも」という想像を膨らませることができると思いました。そのため、そういうストーリーにしています。
――ちなみに1ページ目が「待って…」「クマやばっ…」というセリフから始まるため、化粧品のPRと勘違いしている人も多かったです。1ページ目のセリフは何かを意図して決めたのですか?
猫原:自分がクマを発見した時の心情を反映したので全く意図していなかったです。「PR漫画かと思った」という感想も散見され、「正直失敗したかな」と一瞬思っていたのですが、逆に多くの人の目に留まることができたため結果的には良かったです!
――『クマ取りクリーム』のクマさんもそうですが、猫原さんは可愛らしいキャラのスタンプなども創作しています。猫原さんがキャラをデザインする時に意識していることを教えてください。
猫原:「ゆるく、可愛く」をモットーに2.5頭身ほどのキャラクターを描くことが多いです。いろいろなテイストのイラストや漫画と合わせられるように、デザインも色遣いもシンプル寄りにしています。
――最後にこれから創作活動はどのように進めていく予定ですか?
猫原:本作のような、ゆるかわな動物キャラクターが登場する不思議で優しくて少し切ないような、ファンタジー漫画をこれからも制作したいと思っています。以前SNSにアップした『ちびっこしろにゃんの色彩屋さん』もたくさんの人に読んでもらったため、続編を描いて「いつか自分の漫画をまとめて出版できたら良いな~」と夢を膨らませています。