『北斗の拳』ラオウとサウザー、どっちが強い? 勝敗の鍵は「内蔵の位置」と「無想転生」

『北斗の拳』なぜここまで愛される? 

 1983年から「週刊少年ジャンプ」で連載を開始し、一躍大ブームを巻き起こした『北斗の拳』。その人気は連載終了後も衰えることはなく、ラオウやトキなどの人気脇役キャラクターのアナザーストーリーがマンガや映画で発表されているほどだ。

  『北斗の拳』は、生誕40周年となる今年、完全新作シリーズアニメ制作も決定となりファンには嬉しいニュースが続いている。そんな中でファンの間で長きにわたり議論され続けているのが、「サウザーとラオウって戦ったらどっちが勝つ?」というテーマだ。サウザー派、ラオウ派どちらの意見にも「なるほど…」と感心させられる理由が多く、未だに答えが出ていないようである。

ケンシロウも一度は負けた聖帝サウザー

  聖帝軍を率いたサウザーと拳王軍を率いたラオウ。一体どちらの方が強いのか…… とは言っても、ラオウは作画担当の原哲夫が「最大の敵となる長兄ラオウ」と語っているほどで、作中でも主人公・ケンシロウのライバルとして常人離れした強さを何度も読者に見せつけてきた。果たしてサウザーに勝機はあるのだろうか。

  サウザー派の意見としては「ラオウは物理攻撃が中心だから、サウザーの天翔十字鳳やられたら負けちゃうんじゃない?」「ラオウってサウザーと戦うの避けてたよね。もうそれが全てを物語っている」というもの。

  たしかにサウザーの必殺技である「天翔十字鳳」は天空を舞うように飛び上がって相手を切り裂き、使用時は敵の攻撃を寄せつけないという南斗鳳凰拳の奥義。さすがのラオウも「天翔十字鳳」が相手では、自慢の拳をサウザーに喰らわせることができないだろう。

  またサウザーには内臓の位置が逆だという身体的な秘密があるのを知っているだろうか。そのため普通に秘孔をついてもサウザーに致命傷を与えられないため、ラオウに勝利したケンシロウでさえ秘密を知らずに戦った初戦ではサウザーに敗れている。

  もしかするとラオウも、サウザーの得体の知れない強さから勝てる見込みが少ないと考えてサウザーとの戦いを避けた可能性がある。サウザーの特異体質を知らない状態では、ラオウといえど敗北してしまう可能性も十分にあり得るのだ。

  しかし黙っていないのはラオウ派だ。言い分としては「ラオウなら秘孔をつかずとも殴り倒せる」「ラオウなら北斗剛掌波で一発」と、ラオウの圧倒的腕力に関してかなりの信頼がある様子。

  また「無想転生の習得後なら絶対に負けない」との意見も出ている。「無想転生」とは「無より転じて生を拾う」という北斗神拳の究極奥義で、あらゆる敵の攻撃に対して無想状態で反撃をおこなうことで、敵にとって予測不可能な攻撃を仕掛ける技だ。

  ケンシロウが「無想転生」を習得したのがサウザーとの戦いの後であることからも、「無想転生」習得後のラオウであればサウザーの身体の秘密を知らなくとも勝利を収められるかもしれない。

実は過去に対峙していた2人……ラオウとサウザーの勝負の行方は!?

  ここまで2人の勝敗について様々な意見を紹介してきたが、実は本編で描かれなった2人の対決が、ラオウの若かりし頃を描いた『北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王』で実現していた。しかし気になる結果はというと、戦いの途中でサウザーがラオウに同盟を組むことを提案したことで決着は着かずに終わってしまっている。作中で勝負がつかなかったように、ファンの間でもいつまでも結果が出ずに議論され続けるのだろう。

©武論尊・原哲夫/コアミックス, 「北斗の拳」製作委員会

©武論尊・原哲夫/コアミックス1983

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