ジャンプ新連載、まさかの本格ホラー登場 22歳の新鋭が描き出す“異形の生物”『Dear Anemone』がすごい
2月19日発売の『週刊少年ジャンプ』12号(集英社)から、松井琳による新連載『Dear Anemone』がスタートした。「生物進化ホラーアクション」のキャッチコピーが掲げられている通り、本誌連載では珍しい本格ホラーマンガとなっており、はやくも多くの読者から期待を集めている。
物語の舞台は、謎の爆発事故によって未知のウイルスが蔓延したガラパゴス諸島。島内の生物は未曾有の進化を遂げ、手がつけられないほどの無法地帯と化しており、主人公・鉢植萼は調査隊の1人としてその脅威を体感することになる。
第1話「楽園」では、萼を含む調査隊のメンバーがガラパゴス諸島に上陸。しかし上陸早々に見たこともない姿の怪物たちが次々と現れ、絶体絶命の危機を迎えてしまう。生態も弱点も不明で、銃火器すら通用しない相手を前に、萼は生き残ることができるのか──。
同作は驚異的な存在の出現によって大規模な混乱が巻き起こるという点で、ジャンルとしては「パニックホラー」に分類できるだろう。読者を戦慄させるような演出が多々盛り込まれており、かなり本格的なホラーマンガになりそうだ。
『週刊少年ジャンプ』のホラーといえば、霊能力教師と妖怪の戦いを描いた『地獄先生ぬ~べ~』などが代表的だが、ある程度コメディ要素が入ったり、オカルト話で終わったりするものが多かった印象。近年では2020年から連載された『仄見える少年』が本格ホラーとして話題を呼んだが、あまり連載期間は長く続かなかった。
一方で多様なジャンルを許容する「少年ジャンプ+」では、本格ホラー系作品が連載されることも珍しくない。『カラダ探し』や『地獄楽』、『サマータイムレンダ』など、大ヒットしてメディアミックスされる作品も相次いでいる。需要があることは間違いないので、珍しい“ジャンプ本誌発”のホラーマンガとして『Dear Anemone』が人気を博す未来にも期待できるだろう。