『葬送のフリーレン』主題歌・YOASOBI「勇者」の原作小説の内容とは? 謎の作家が描く音楽都市
アニメ『葬送のフリーレン』(日本テレビ系)第8話が、本日10月27日(金)23時より放送される。勇者とそのパーティによって魔王が倒された“その後”の世界を舞台に、勇者と共に魔王を打倒した千年以上生きる魔法使い・フリーレンと、彼女が新たに出会う人々の旅路が描かれる本作。原作漫画『葬送のフリーレン』は、マンガ大賞2021で大賞に選出された大人気作で、単行本の累計発行部数は1100万部を突破している。ファン待望のアニメ作品の初回は『金曜ロードショー』で一挙2時間放送されるなど、異例の扱いとなっており、いま最も注目すべき作品といえるだろう。
第7話で「断頭台のアウラ編」に突入し、激しいバトルシーンにも期待が高まっている同作。第8話のサブタイトルは「葬送のフリーレン」となっており、いよいよその二つ名の意味が明らかになりそうだ。
アニメ『葬送のフリーレン』をさらに楽しむ上で注目したいのは、YOASOBIが手がける主題歌「勇者」だ。YOASOBIといえば、小説をもとに楽曲制作をしていることでも知られている。コンポーザーのAyaseはもともとボカロPとして活動しており、物語と音楽を掛け合わせるのはボカロ界隈ならではの手法でもある。2019年のデビューシングル『夜に駆ける』は、双葉社より刊行された『夜に駆ける YOASOBI小説集』に収録された同名小説を題材としており、以降もブルボンの「アルフォートミニチョコレート」の公式サイトにて公開されているストーリーテキスト「青を味方に。」を原案とした「群青」、NATSUMIによる小説「大正ロマンス」を原案とした「大正浪漫」、赤坂アカの「45510」を原案とした「アイドル」などを次々と発表。個性豊かな作家と組むことで、幅広い音楽性を獲得してきた。
「勇者」の原作となっているのは、『葬送のフリーレン』原作者の山田鐘人が監修し、木曾次郎が書き下ろした「奏送」という短編小説だ。木曾次郎なる作家はこれまでに著作がなく、また詳細については一切触れられていないため、「有名作家が変名で書いているのでは?」など、ネット上では様々な憶測が語られている。端正な文体で『葬送のフリーレン』の世界の一端が描かれていて、良質なスピンオフ作品といえそうだ。