【漫画】不思議な高校生カップルには辛い過去が……WEB漫画『わたしのゴーレム様』が泣けると話題

――多くのいいねとRTが集まっていますが、作者自身としてはいかがですか。

梅咲しゃきこ(以下、梅咲):自分でも気に入っている作品です。しかし、こんなにいいねを付けてもらえるんだ……と。正直びっくりです。寄せられた「トラウマが呼び起された」などの感想から考えると、SNS世代の人たちに「困難を乗り越える」という物語が刺さったのかなと感じました。

――本作は「月刊コミックフラッパー」の月例賞を受賞されています。

梅咲:今お世話になっている編集さんと相談して、月例賞に向けて描いてみようと思ったんです。でも折角なのでSNSにも上げたという流れです。

――制作はどのようなアイデアから?

梅咲:もともと描きたい話のストックは多く持っているんです。そのなかに天真爛漫な女の子の恋愛漫画として「裸足姫」というアイデアがあり、それを膨らませて読み切りを描こうと思ったんですね。またSNSにアップするつもりだったので、彼女が靴を履かない理由を共感性とリアリティのあるものにしたかったんです。

――王道なお姫様抱っこではなく、片手で抱えている絵に引き付けられました。

梅咲:片手なところはポイントです。お姫様抱っこだと、少し上品すぎるところもありますし、毎日やっている感じを出したかったんです。彼が彼女を支えるのではなく、「一緒に戦ってくれている」ことが物語の大事な部分のひとつでもあります。

――制作で苦労された場面はありましたか。

梅咲:長いページで描写すると、くどく感じたので、過去のいじめのシーンはかなり調整しました。その分、意味が伝わりづらくなる心配もありましたが、ちゃんとわかってもらえてよかったです。絵については描き直しも多かった反面、評判もよく嬉しかったです。もともと絵にこだわりがあるタイプではなくて。私は「漫画」を描きたいので、伝わりやすい絵柄が一番かな。

――梅咲さんにとっての「漫画」とは何なのでしょう?

梅咲:まず物語が基本にあって、世界観に入り込むための表情や描写というイメージ。それが私の漫画制作で一番大切な部分です。だから最初の構想からネームを作るまでが一番好きなんですよ。絵を描く段階になってから「よし、頑張るか」と気合を入れる感じで(笑)。

――今は次なる企画が進行中とのことですが、それを踏まえた今後の活動についても聞かせてください。

梅咲:近いうちに色々とお知らせもできるかと思います。今後もたくさん漫画を描きたいですね。あとは私個人は読んでいる人が驚くような、どんでん返しや仕掛けのある話が好きなんです。それを短編でやるのは限界があるので、大きい仕掛けを入れた長編にいつか挑戦できたら。

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