【漫画】もしもエイリアンが地雷原を訪れたら……不思議な設定のWeb漫画に反響
――反響はいかがででしょう?
ゆのこショウ:『深海からの刺客』と『カミングアウト』という2作の後に発表した作品です。新しい連載が始まるタイミングで再掲したら、以前よりも反響が大きくて驚きました。「『キングスマン』のようだ」など映画を引き合いに出して評価してくれるコメントもあって勉強になりました。
――地雷についての記述は制作にあたって調査したのですか。
ゆのこショウ:「跳躍地雷」がモデルになっていて、大体の形や仕組みについては必要最低限のことは調べました。でも分解された地雷の映像資料はあったものの、解体のシーンなどはなかったのでフィクションです。ただギャグマンガとはいえ無用なツッコミは避けたいので、出せるところはできるだけリアリティを出しました。
――着想はどのように?
ゆのこショウ:もともと洋画が好きで、『エネミー・ライン』(2001年)に出てくる、踏んだ後に離すと爆発する地雷のシーンが衝撃的だったんですよ。これを何らかの形で漫画にしたいなと思っていました。それからエイリアンと組み合わせたら面白いかなというアイデアが湧いたんです。最初はエイリアンたちが単純に地雷原から脱出して終わるつもりでしたが、途中で仲違いするという展開になっていきました。重いテーマにするつもりはなかったんですよ(笑)。
――エンディングの大統領のセリフも笑えるものでした。
ゆのこショウ:これも流れで決めました。最後に撃墜される宇宙船が最初に登場する小型のものではなく、母艦だということが伝わりづらかったみたいですね。また和平条約を結ぶシーンでアメリカ国旗が立っていたことから、外国の方から「なぜ撃墜するなんてひどいことを描くんだ」という指摘もありました。
こちらのアイデアは『インデペンデンス・デイ』からでしたが、撃ち落とす展開までは考えていなかったので考えが足りなかったなと。新しいバージョンでは地球そのもの指すロゴに差し替えています。
――ポストには「洋画とかに影響を受けた地球人が描いた地雷パニックコメディ」という言葉も付いていました。
ゆのこショウ:『エイリアンvs地雷』というタイトルからして察していただけるかと(笑)。
現在連載中の『がごはん』も私の出身地である熊本を舞台にした妖怪退治のギャグ漫画です。日本を舞台にしても洋画の影響を感じるなと個人的に思いますね。
また個人的には『アドベンチャー・タイム』などの米コメディアニメも好きなのですが、笑いの感覚が日本とはまた違うんですよ。特に「ツッコミに対する考え方」で、さっと流してテンポよく進むのがアメリカ式。『がごはん』も、どんどんボケを入れて流していくスタイルで作っています。
――今後の展望などがあれば教えてください。
ゆのこショウ:今は連載に集中して少しでも面白い作品をお届けできればと思います。