『ONE PIECE』ルフィが最高地点の「ギア5」へ突入、噂される「インド神話」との関連性を考察

『ONE PIECE』エースとサンジなぜ父親が2人? 

ルフィの父・ドラゴンもインド神話がモチーフ?

  ルフィの父親である革命家ドラゴンも、インド神話と深く関係している可能性が高い。ハヌマーンの父親とされているのは、風神・ヴァーユ(パヴァナ)。そしてドラゴンは、ローグタウンで初登場した時から風にまつわるエピソードが多く、風に関連する能力者とされていた。

  それだけでなく、ヴァーユは仏教において“風天”とされ、干支に関連する「十二神将」ではアニラ大将に位置づけられる。そしてアニラ大将が対応する干支は「辰」であり、まさしくドラゴンそのものだ。

  ルフィが「ギア5」に目覚めた「ワノ国編」も、インド神話との関わりが強い。「ワノ国編」はきびだんごを作る能力者・お玉が登場することなどから、昔話の桃太郎がモチーフとされている。だが一説によると、日本に伝わった桃太郎は、ヒンドゥー教の聖典である叙事詩『ラーマーヤナ』が原型だと言われていた。

 『ラーマーヤナ』は、ラーマ王子が羅刹の王・ラーヴァナに妻をさらわれ、救出するまでの物語。王子は鳥や猿、熊の助けを借り、島を根城にする王を倒して妻を救出する。たしかに桃太郎を思わせる筋書きだが、それよりも重要なのは、作中に登場する猿が他でもないハヌマーンであることだ。実は『ラーマーヤナ』と『ONE PIECE』には、見た目以上に深い影響関係があるのかもしれない。

  ちなみに『ラーマーヤナ』におけるハヌマーンは、戦果の褒美として、ラーマの偉業が語り継がれるかぎり、生き続けることを願ったという。結果としてハヌマーンは、不死の力を手に入れている。

  もしかするとルフィたちが追い求める「ひとつなぎの大秘宝」も、こうした逸話と関係するのだろうか。この先の展開で、インド神話の要素がどれだけ出てくるのか注目したい。

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