『ONE PIECE』何が伏線になっている? 100巻超えで振り返る、幼い”麦わら一味”の壮絶過去
言わずと知れた大人気漫画『ONE PIECE』もいつのまにか100巻超え。長い連載中には数多くの心を打たれる名シーンが存在している。しかし忘れてはいないだろうか。他でもない麦わらの一味もかなりの壮絶過去を背負っていることを…… そこで今回は100巻超えで記憶が薄れている人のために、今一度麦わらの一味の壮絶過去をおさらいしていこう。
生後間もなく戦争孤児となったナミ、愛してくれた育ての親は……
まずは麦わらの一味の航海士・ナミと、ナミの育ての親・ベルメールのエピソード。生まれた国は戦争によって滅びてしまい、赤ん坊だったにもかかわらず戦争孤児となってしまったナミ。そんなナミを拾ったのが、同じく戦争孤児だった3歳のノジコだった。
3歳の子供と赤ん坊が2人きりで生活していけるわけがなく、2人を救ったのが同じ戦争で瀕死状態となっていたベルメールだ。2人の存在で生きる力を取り戻したベルメールは、ナミとノジコを引き取り母親になることを決意する。
しかしさらなる悲劇がナミを襲う。アーロン一味という海賊団が3人が暮らすココヤシ村を襲撃し、大人1人10万ベリー、子供1人5万ベリーの奉納金を要求してきたのだ。貧しかったベルメールはナミとノジコを合わせた20万ベリーもの大金を用意できない。ところが村の名簿にはベルメールに出産や家族の記録はなく、10万ベリーの支払いで済むことに。
だが血のつながりがないことでナミと喧嘩をしていたベルメールは、たとえ嘘でも家族がいないと言うことなどできなかった。「口先だけでも親になりたい あいつら… 私の子でしょ?」と発言。2人の存在をアーロンに明かしてしまう。
その結果、家族全員分の奉納金を納められなかったベルメールは幼いナミとノジコの前で射殺されてしまった。大好きだったベルメールが自分達のために射殺されてしまうというナミの壮絶過去。連載期間の長い『ONE PIECE』だが、初めて涙したシーンがナミとベルメールのエピソードだという人も多いのではないだろうか。
辛すぎる! 実の親にも捨てられた2人とは!?
また青っ鼻のトナカイとして生まれたトニートニー・チョッパーの過去も辛い経験の連続だった。赤鼻を当たり前とするトナカイの群れの中で青っ鼻に生まれてしまったチョッパー。他のトナカイだけでなく親にすら気味悪がられ、群れの中でも常に1人ぼっちだった。その上、悪魔の実「ヒトヒトの実」を食べたことでトナカイにも人間にもバケモノ扱いされることに。
そんな中出会った唯一の心許せる相手、Dr.ヒルルクも帰らぬ人に…… チョッパーとDr.ヒルルクのエピソードは映画化されるほどの人気ぶりで、こちらも涙なしでは見られない壮絶なエピソードとなっている。
そして見ているこちらが辛くなるほどの壮絶過去を経験しているのが、麦わらの一味の船大工・フランキーだ。親に捨てられたところを海賊王の船「オ―ロ・ジャクソン号」を作り上げた名船大工・トムに拾ってもらったフランキー。
トムの弟子として船大工の腕を磨くフランキーだったが、悲劇は突然起こる。フランキーが作った戦艦バトルフランキー号が政府に悪用され、無実の罪を着せられてしまう。そしてフランキーを守るために身代わりとなったトムは、世界政府に連行され処刑されてしまったのだ。
作者の尾田先生が2018年に出演した“Fischer's-フィッシャーズ-”のYouTube動画で「あと5年で終わりたい」と話していた『ONE PIECE』。近いうちに最終回を迎えるのはまちがいないだろう。ここらで一度、麦わらの一味の過去をおさらいしておくのも悪くないのでは?