漫画のキャラを讃える「マガデミー賞2022」発表 『BLUE GIANT EXPLORER』『東リベ』『メダリスト』…栄冠を手にしたのは?
3月15日、株式会社BookLiveは、業界初となる”マンガのキャラクター”を讃える漫画のアワード「マガデミー賞2022」の発表と授賞式を行った。「マガデミー賞2022」は推薦期間中に漫画ファンから推薦されたキャラクターの中から、ノミネートキャラクター全16名を選出。この中から「主演男優賞」など6部門の受賞キャラクターを選出するというもの。
特別審査員には芸人のハナコが就任。審査員にはブックライブのほか、三省堂書店、TSUTAYA、honto電子書籍ストア、丸善ジュンク堂書店などの漫画のエキスパートといえる書店関係者が名を連ねた。ハナコの3人は事前に行われた最終審査で、普段は全員読む漫画のジャンルがバラバラであるため、手分けして読んだエピソードを披露。授賞式でも秋山寛貴は「漫画のエキスパートが多く、審査のときの熱量が大きかった」と語り、菊田竜大は「甲乙をつけがたい素晴らしいキャラクターばかりなので、審査が難しかった」と振り返った。
漫画に精通するエキスパートの審査を経て決定した、6部門の受賞キャラクターは以下の通り。
<主演男優賞> 宮本 大『BLUE GIANT EXPLORER』 小学館
授賞式には作者の石塚真一が出席し、「当人(宮本大)は世界一を目指しています。今回は光栄極まりない賞をいただき、超嬉しいです」と喜びの声を寄せた。宮本大はアメリカに滞在中のため出席できなかったが、石塚が宮本から送られたLINEも披露し、「これからも吹き続けます」と、仙台弁を交えながら喜びのコメントを寄せた。TSUTAYAの三宅理恵は、「彼のおかげでジャズがこんなに熱くて、自由で、楽しいものだと気付かせてくれた。ジャズが聴きたくてページをめくる手が止まらなかった」と語った。ハナコの岡部大は「マンガを見ていても、大のでっかいサックスの音が聴こえてきて圧倒される。文句なしの主演男優賞」と絶賛した。
<主演女優賞> 結束 いのり『メダリスト』 講談社
ブックライブのすず木は、「結束いのりは、はじめは自分に自信がなかったが、自分のことを自分で決めると覚悟を決めてからの成長に感動。信じる強さ、努力する大切さ、あきらめない強さを教えてくれた」点が、審査員の間で評価されたと発表。ハナコの菊田竜大は「応援したくなる主人公。フィギュアスケートを通じて成長し、人生を切り拓いていく姿に僕たちも勇気づけられる」とコメントした。結束いのりは現在強化練習中とのことで出席はかなわなかったが、「学校が終わった後、スケートリンクで三回転ルッツができるように頑張っている」最中と語り、「今日みたいに頑張っていることに賞をもらえるのは嬉しい」とコメントを寄せた。
<助演男優賞> 松野 千冬『東京卍リベンジャーズ』 講談社
hontoの荻野晶は「物語の初めから登場したわけではないが、花垣武道が初めてタイムリープを打ち明けた存在。常に武道をサポートしてくれる、助演に相応しいキャラクター」とコメント。ハナコの秋山寛貴は「彼ほど欲しい相棒はいない」、ハナコの岡部大は「本当に良い相棒。千冬がいなかったら武道は何も成し遂げられなかったのでは」と頼もしさやカッコよさを讃えた。千冬本人はといえば、「ペットショップの仕事が忙しい」とのことで出席がかなわなかった。
<助演女優賞> 灰原 哀『名探偵コナン』 小学館
受賞に際し、原作者の青山剛昌が、「このたび素敵な賞をいただきありがとうございます。今後も本編での、本年度の劇場版での灰原哀の活躍にご期待ください」とコメントを寄せた。ハナコの秋山寛貴も、「助演という枠に収めていいのかという主演級の役割を持っているキャラクター」とコメント。灰原哀の出席はかなわなかったが、「ありがとう。こんな目立つ賞をもらって彼ら(黒ずくめの組織)の目に留まりたくないけれど、貰えるなら貰っておくわ」とコメントを寄せた。
<新人賞> ルド『ガチアクタ』講談社
三省堂書店の虎澤佑紀は、「ルドは気性が荒いところがあるが、モノを大事にするピュアで心が優しい少年で、応援したくなる魅力がある。ほかのギバーと違い、大事にされていたモノの価値を引き出して戦う姿がかっこいい。
今後に大いに期待したい主人公」とコメント。ハナコの秋山寛貴は「ルドの服装や髪型を見ても今までにない世界観。近い将来、ハロウィンにルドのコスプレがあふれる未来が見えそう」と考察した。
本人は「斑獣退治が忙しい」とのことで出席がかなわなかったが、「ん? 新人賞? なんだそれ?」とコメントを寄せた。
<審査員特別賞> ちいかわ 『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』 講談社
ノミネートはしなかったものの、漫画のエキスパートである審査員が、2022年に輝いていたと判定したキャラクターを選出。リュックやスクバに着けるマスコットとしても人気の、ちいかわが選ばれた。丸善ジュンク堂書店の小磯洋は、「かわいさで大人気のキャラクターだが、住んでいる世界はかなりやばい世界で、現代社会とリンクする面も多い。危険な目に遭うことも多く、読者はヒヤヒヤすることも。ほっこりするだけでなくいろいろな感情を揺さぶられる」と評した。ちいかわ本人は、「草むしり検定の真っ最中」のため、出席はかなわなかった。
これまでは漫画そのものを評価する賞は多々あったが、「マガデミー賞」は毎日の勇気や感動、豊かさを与えてくれるキャラクターたちを讃えることを目的に、2021年に設立された賞。出版社や企業、立場の枠を越えて“キャラクターを讃える”ことで、漫画のキャラクターたちに感謝と敬意を表し、さらなる躍進を応援することを目的としている。また、多角的にキャラクターを評価するため、今回新たに「新人賞」が創設された。
キャラクターの魅力を通じて漫画のファンになる読者も多い。今後の「マガデミー賞」の展開に注目が集まる。
なお、各賞にノミネートされたキャラクターは以下の通り。
<主演男優賞>
潔 世一『ブルーロック』 講談社
サンラク『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』 講談社
星 三津彦『女の園の星』 祥伝社
宮本 大『BLUE GIANT EXPLORER』 小学館
山田 秋斗『山田くんとLv999の恋をする』 コミックスマート/KADOKAWA
<主演女優賞>
岩倉 美津未『スキップとローファー』 講談社
喜多川 海夢 『その着せ替え人形は恋をする』 スクウェア・エニックス
後藤 ひとり 『ぼっち・ざ・ろっく!』 芳文社
猫猫 『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』 小学館
結束 いのり『メダリスト』 講談社
<助演男優賞>
ハク 『暁のヨナ』 白泉社
蜂楽 廻 『ブルーロック』 講談社
松野 千冬 『東京卍リベンジャーズ』 講談社
<助演女優賞>
灰原 哀『名探偵コナン』 小学館
フェルン『葬送のフリーレン』 小学館
ライカ『ミステリと言う勿れ』 小学館
”マンガのキャラクター”を讃える注目アワード 「マガデミー賞 2022」 は誰に? ノミネートキャラが発表!
株式会社 BookLiveが業界初の”マンガのキャラクター”を讃えるマンガのアワード「マガデミー賞 2022」において…