『らき☆すた』の柊つかさ像がなぜ埼玉の郵便局前に? 根強いファンを持つ“聖地巡礼”ブームを巻き起こした金字塔
12月18日、埼玉県久喜市にある鷲宮郵便局前に、『らき☆すた』のヒロインの1人、柊つかさ像が設置された。当日は会場にてお披露目式典として「柊つかさ等身大像お披露目式『つかさ像☆みたいな!』」を実施。当日はつかさ役の声優・福原香織も出席し、会場を訪れたファンともに像の建立を祝福した。なお、福原は2021年より「久喜市くき親善大使」も務めている。
『らき☆すた』は美水かがみ作の漫画で、雑誌『コンプティーク』などで連載されていたが、2007年に京都アニメーションでアニメ化されると人気が爆発。特に、アニメのOPに登場する鷹宮神社のモデルになった鷲宮神社を聖地巡礼するファンが続出。社会現象となり、数多くのメディアに取り上げられた。
その後の商工会の取り組みもファンから絶賛され、アニメの聖地巡礼が注目されるきっかけを作った。鷲宮神社は今や、年末のコミックマーケット後に参拝に訪れるなど、『らき☆すた』という作品の枠を超え、アニメファンの観光名所として定着している。
鷲宮では商工会を中心に、一途に『らき☆すた』を推し続けている。今回のつかさ像の建立は『らき☆すた聖地鷲宮発 柊つかさピックアッププロジェクト』が企画したプロジェクトの一環。つかさは、もう1人のヒロインかがみと双子の姉妹という設定だが、これまで着ぐるみ等の作成では予算の都合でかがみのみとなる場合があったという。そこで、つかさにもスポットを当てるべく、着ぐるみの制作費を募るクラウドファンディングなどが実施されてきた。
取材のために鷲宮神社を訪れたら、絵馬を奉納し続けているコリン氏のイラスト入り絵馬が485枚目に達していた。鷲宮の名所やイベント、町おこしについて紹介する同人誌『らき☆すたうぉーかー』を制作する刑部伊月氏は、今年『マツコの知らない世界』にも出演。年末のコミケでも最新刊を頒布予定という。こうした熱心なファンと地元が良好な関係を築いているのも、鷲宮の特徴といえる。
今年は『らき☆すた』が情報誌『MITAINA!』で連載再開され、テレビアニメの放送開始から15周年という節目の年でもある。世代を超えて愛され続け、ますます盛り上がる『らき☆すた』の今後にも注目だ。