アニメ化決定の『戦隊大失格』、注目すべきは“擬態”できる主人公? なりすますことで深まる問いとアニメの可能性
アニメではどうなる?擬態する主人公の新たな可能性
さらに、戦闘員Dの擬態はストーリーをも大きく動かす。いくらドラゴンキーパー側に潜入したとて彼らも歴戦の戦隊員たち。そんな簡単に敵を討ち取ったり!なんて展開は難しく、紆余曲折を経て戦闘員Dはドラゴンキーパーの訓練生と入れ替わって生活をすることに。この展開によってドラゴンキーパーの訓練生としての束の間の青春、仲間との絆が描かれる。戦闘員Dの擬態によって、単なる復讐劇だけにとどまらない、多様なドラマや感情の機微が盛り込まれていることに驚かされる。
アニメ『戦隊大失格』のキャストはまだ発表されていないが、戦闘員Dが擬態するという特性上、主演の声優は一人ではなく複数人で構成されるであろうと予想される。最近では、『パリピ孔明』や『ONE PIECE FILM RED』のようにキャラクターとは別に歌唱役のWキャスト体制で制作するアニメーションが注目を浴びているが、『戦隊大失格』ではダブルどころかトリプルキャスト......?アニメの新たな可能性を生み出す作品になるかもしれない。