【ラノベ週間ランキング】『ようこそ実力至上主義の教室へ』人気衰え知らず。ムズムズする設定の「ろしでれ」など話題作に注目
2022年のライトノベルの動向をまとめた宝島社『このライトノベルがすごい!2023』が刊行されて、Rakutenブックスの週間ライトノベルランキング(12月5日~11日)で12位にランクイン。10月25日刊行の『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編8』(MF文庫J)が今も15位に入るなど、週間ランキング"常連"の衣笠彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ」シリーズが、文庫部門で初の1位に輝き人気の程を見せつけた。
「よう実」シリーズは主人公の綾小路清隆がキャラクター男性部門で1位となり、軽井沢恵もキャラクター女性部門2位、イラストのトモセシュンサクがイラストレーター部門で1位と各部門の上位を席巻。渡航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」シリーズ、川原礫「ソードアート・オンライン」シリーズ、鎌池和馬「とある魔術の禁書目録シリーズ」、白鳥士郎「りゅうおうのおしごと!」シリーズに続く「このラノ認定殿堂入り」を果たした。
文庫部門で前回1位、今回2位の裕夢「千歳くんはラムネ瓶のなか」シリーズ、単行本・ノベルズ部門で1位の香月美夜「本好きの下克上 司書になるためには手段を選んではいられません」シリーズも「このラノ認定殿堂入り」。これまでの規定どおりなら殿堂入り作品はランキングから外れるため、代わりにどの作品が来年のランキング上位に並ぶかが気になるところだ。
ただ、長くシリーズが続くとベストセラーのランキングには上がって来ても、「このラノ」のランキングからは外れるため、週間ライトノベルランキングで『青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない』(電撃文庫)が1位となった鴨志田一の「青春ブタ野郎」シリーズは、「このラノ2023」では文庫部門の50位までに入っていない。
それでも、最新刊ではこれまでも少しずつ顔を出していたミニスカサンタこと霧島透子が、思春期特有の多感な精神状態が巻き起こす不思議な現象を他人に広め始めていること、それが主人公の梓川咲太や恋人の桜島麻衣に何らかの影響を及ぼしそうなことが見えてくる。
ひと波乱起こりそうな原作小説のこれからに加え、TVシリーズ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』、劇場作品『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』に続く『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』のアニメ化が決まって大いに盛り上がっていきそう。「このラノ2023」では50位以内にも入らなかったが、勢いに乗って再浮上もありそうだ。