【漫画】朽ちゆくロボットが“新しい体”を拒絶した理由に涙 SNS漫画『ドクターとロボットの花』が優しい

「2人の今を切り抜いた物語にしたかった」

――『ドクターとロボットの花』を制作した経緯をお聞かせください。

ポポ:2021年に漫画について学びたくて、プロのマンガ家を育成するオンライン講座“コルクラボマンガ専科”に参加したのですが、その卒業課題として制作しました。何を描こうか考えている時、なんとなく“ドクターが車を運転しているシーン”が思いつき、そこからストーリーを考えていきました。

――舞台となる「惑星M36」、ロボットの体をサビさせる病気の原因など、情報が限定的で、読者の想像力を刺激するものになっていました。

ポポ:正直、説明不足のためにストーリーに置いていかれた人も割といたのではないかと心配しています。ただ、なるべく2人の今を切り抜いた感じの物語にしたかったため、説明は少なくしました。とはいえ、「もう少しこの世界のことが分かるシーンを入れても良かったかな?」と今となっては思っています。

――ワードンは、「自分自身の身体に愛着があるから」とドクターの提案を断りました。「ワードンと一緒にいられる時間が終わる」という悲しさに加えて、「自分を選んでくれなかった」という切なさも伺えるシーンでした。

ポポ:祖父を亡くしたことを経験して、「何をしても叶わないことはある」ということがドクターはすでにわかっているため、「余計に辛いだろうな」と感情移入しながら描きました。また、信頼しているからこそ甘えてしまう、自分の気持ちをぶつけて辛く当たってしまうなど、自分の子供時代のことも思い出しながら描きました。

――ワードンとの絆、少年の成長など、SF的な内容でありがながらも情緒溢れる内容でしたね。

ポポ:描いている最中、SF要素と情緒のバランス調整は考えていなかったのが正直なところです。ただ、細かい設定をあまり描いていないなかったので、「読者に世界観や設定などを委ねすぎたかも?」という不安も今ではあります。

――今後の目標など聞かせてください。

ポポ:自分の本を手にしてもらえることは大きなモチベーションになるので、コミティアなどのイベントに合わせて新作を描いていくことを続けていきたいです。ゆくゆくは商業でも漫画を描ける機会があれば挑戦してみたいです!

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