羽生結弦、まだまだ止まらない関連本の出版ラッシュ 練習着姿までなぜ美しいのか

羽生結弦、止まらない出版ラッシュ

 2022年7月、競技シーンから退き、プロに転向することを発表したフィギュアスケーター・羽生結弦。以降、輝かしいキャリアをまとめた特集本から、説得力に満ちた言葉を集めた語録本、洗練された姿を収めた写真集まで、関連本が数多く出版され、軒並みヒットを記録していることは既報の通りで、本日10月18日も、話題の書籍がリリースされた。

 一冊は、『Ice Jewels(アイスジュエルズ)Vol.17 ~ゆづ ありがとう そして これからも……~』(KAZI MOOK)。本人インタビューのほか、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった「Fantasy on Ice 2022」がフィーチャーされており、ハビエル・フェルナンデス、ジェフリー・バトル、ステファン・ランビエル、ジョニー・ウィアなど、盟友たちが羽生について語っているのも見逃せない。世界のトップスケーターにとって羽生結弦とはどんな存在なのか、あらためて知ることができる。

 そして、羽生結弦の華麗なビジュアルが堪能できるのが、東京ニュース通信社によるポストカードブック『KISS&CRY特別編集 羽生結弦POSTCARD BOOK Moonlight-EXHIBITION-』、『KISS&CRY特別編集 羽生結弦POSTCARD BOOK Dawn-BACKYARD-』の2冊だ。タイトルの通り、『Moonlight-EXHIBITION-』ではエキシビジョンとアイスショーでの姿を捉えた写真がピックアップされており、『Dawn-BACKYARD-』では練習着姿を中心に、バックヤードでの様子が映し出されている。

 羽生といえば、神聖さすら感じるような演技中の姿は当然のこと、バックヤードでの所作の美しさ、あるいは茶目っ気のある姿も印象的だ。幼少期より、指先にまで思いを込め、華麗なスケーティングを続けてきた羽生は、リンクを降りてもファンの目を惹かずにはいられない。おおらかで優しい人間性と、ある意味では対照的な、繊細さと緊張感ーーそれが違和感なく同居する人物だからこそ、『Moonlight』『Dawn』の2冊が等しい価値を持ってリリースされたのだろう。いま出版業界にとって羽生結弦の存在は、カットによって輝きが変わるダイヤのようであり、バイカラーのサファイヤやトルマリンのようでもある、と言えるのではないか。

 年内に限っても、羽生を表紙に起用した雑誌、2023年のカレンダーなど、出版物はまだまだ予定されている。売り上げの好調ぶりを考えても、そのなかから永久保存版の一冊を探すのが、ファンの楽しみになっているかもしれない。


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