“本好き”キャラはなぜ人気? アニメ『虫かぶり姫』が本日より放送開始
人気ライトノベルシリーズ『虫かぶり姫』のテレビアニメが本日10月6日、放送を開始する。累計発行部数が300万部を超え、『コミックZERO-SUM』にて連載中のコミカライズ版も好評な本作は、「灰かぶり姫」(シンデレラ)ならぬ、本が何より好きな侯爵令嬢=「虫かぶり姫」が愛らしいラブファンタジーだ。
幼い頃から本が好きで、“虫かぶり姫”と呼ばれている侯爵の娘・エリアーナ。クリストファー王太子と婚約するが、それは彼が宮廷の派閥争いから逃れると同時に、エリアーナは王宮書庫室に自由に出入りできるようになるという、お互いの利益のためのもの……というはずだった。しかしある日、エリアーナはクリストファーが子爵令嬢のアイリーンと仲睦まじく語らう姿を目撃してしまい、婚約も解消だと覚悟を決めるが、心は揺れ動きーー。
本以外のものにほとんど関心を持たないエリアーナは、表情から感情を読み取るのも難しい変わり者だ。決して器用ではないが、しかし本質は純粋で優しく、本から学び、その知性で周囲のリスペクトを集めていく。美しいビジュアルで描かれるラブロマンスに期待する人も、主人公の高い能力を生かしたある種のサクセスストーリーを楽しみたい人も、原作と合わせてチェックするといいだろう。
「本好き」が大活躍する現行の作品として、異世界転生モノの『本好きの下剋上』シリーズが大ヒットを記録し続けているが、机に紙の本を山積みにする「読書家」が少なくなり、「読書」という言葉にフェティッシュな意味合いが含まれるようになった昨今、キャラクターの設定として魅力が高まっているのかもしれない。
知的なイメージを多分に含んだ「変わり者」というイメージ。そこには「偏屈」という要素もついて回りそうだが、『虫かぶり姫』のエリアーナにその要素はなく、新しいヒロイン像を描いている。第一話で本作にハマった人は、エリアーナにならって活字の小説版も読んでみてはいかがだろう。
■TVアニメ「虫かぶり姫」公式サイト
https://mushikaburihime.com/