【漫画】多忙中学校教師は美しすぎる“睡魔”に勝てるのか? 創作漫画『ルネさんは眠らせたい』が伝える睡眠の大切さ

睡魔は健気?

――『ルネさんは眠らせたい』を制作した経緯から聞かせてください。

東雲:雑誌掲載を目指した読み切りを考える中で生まれた案のひとつでした。原型のネームを昨年の冬ごろから担当さんに見ていただき、一緒にブラッシュアップして現在の形になりました。

――“睡魔を擬人化する”というのは秀逸なアイデアでしたね。

東雲:自分の睡眠事情から生まれました。仕事を終えて生活の雑事をすませ、ようやくやりたいこととやらなければならないことに取り組もうとするのですが、なかなかどうして睡魔には勝てません。

 そのため、とにかく「ベッドに入ったら負け」という謎の思い込みからも抜け出せないほど、睡魔に抗うスタンスをとっています。ただ、「力づくでも何とか私を眠らせよう、休ませようとする睡魔って健気だな」とふと思ったことがキッカケです。

――ルネにエナジードリンクが滴る描写、枕木とルネのベッドでの絡みの描写など、性的にも感じるシーンが随所に見られました。

東雲:私の脳内のルネ像を、忠実に紙に落とすことに専念しました。ルネは私の思う最高に可愛いお姉さんです。そのように受け取っていただけたなら本望です。

「今日はゆったり眠ろうか」と思ってもらえたら

――“過労死”が連想される重い描写もありながらも、ミンティアを“伏兵”と読むなど笑える描写も見られました。シリアスとコメディのバランスはどのように考えましたか。

東雲:ラブコメ漫画を目指していたので、コメディ要素は意識して取り入れました。描いていてとても楽しかったです。シリアス要素は、普段は仄暗いものを好んで描きがちなので自然に入れた、といった塩梅です。

――教師の多忙さがリアルに描かれていました。本作を描くにあたって実際の教師の方に取材などされたのでしょうか?

東雲:私は元教育関係者ですので、現場で見聞きしたことを元にしています。ただ、キチンと伝わるように描けたのかずっと不安でしたが、現職の教員の方々からSNSなどで「リアルだ」と仰っていただけたのは嬉しかったです。

――睡眠時間を削って業務に取り組んでいるビジネスパーソンに向けた労い、さらには睡眠の大切さも感じました。東雲さんは本作にどのようなメッセージを込めたのですか?

東雲:この漫画を読んだ後、「今日はゆったり眠ろうか」などと思っていただけたなら幸いです。

――今後の漫画制作について教えてください。

東雲:現在、連載に向けた漫画を担当さんと制作しています。自分の世界観を存分に展開しつつ、読んでくださる方々に楽しんでもらえる漫画を目指します。

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