フランス人が描いた風景画を日本の“おじいちゃん先生”が添削すると? 魔法のような筆さばきに感嘆

 カナダ人、ミャンマー人、アメリカ人、イギリス人……ここ最近、外国人から寄せられた絵画を多く添削し、海外人気を高めているYouTubeチャンネルがある。水彩画家&絵画講師の“おじいちゃん先生”こと柴崎春通氏の運営する「Watercolor by Shibasaki」だ。

 柴崎氏は、1970年に和光大学芸術学科を卒業し、2001年には文化庁派遣在外研究員としてアメリカに留学。「The Art Students League of New York」等で水彩の研究を行っていたキャリアを持つ。そんな柴崎氏は視聴者から寄せられた絵画を添削し、その映像をYouTubeで公開している。決して作品を否定しない、穏やかな口調の講義は、見る者にとっての癒し時間にもなっているようだ。先日放送されたMBS・TBS系情報番組『サタデープラス』に出演し話題を呼んだ。

 そんな柴崎氏は4月10日に公開された動画で、フランスから送られてきた「people by the sea」と題した風景画を添削することに。ちなみに、先ほど“外国人から寄せられたイラストを多く添削し”と記載したが、柴崎氏はクジを引いて公平に添削する絵を選んでいる。つまりそれだけ海外から、イラストが寄せられているということだろう。

【柴崎の添削24】フランス人が描いた渚の絵。。おじいちゃん先生がお直しするとどうなるか? !

 まず柴崎氏は、「雰囲気もあって、とっても素敵な絵ですね」「人が波打ち際にいるから“渚にて”って感じかな。限られた色と限られた要素でものを表現しているから、人の心に深く訴えかけてくるものがありますね」とコメント。その上で改良する点については、「あんまりものを描いてないけれど、逆に言うと、もう少し何かを描いてあげた方が、海のそばにいる人々のイメージを固定できるのかなと思います」と語った。

 そうして実際に筆を走らせていく柴崎氏。水彩画というのは面白いもので、「空」にたった一色を加えただけで、世界観が大きく広がったように感じる。柴崎氏が元の絵の魅力を活かしつつ、ポイントを指摘しながら完成させた水彩画は、波の躍動感もはっきりと伝わってきて、よりメリハリのある作品になった。

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