【漫画】世界が滅んだから、憧れの俳優にお姫様抱っこされたい 発想が新しすぎるゾンビ漫画がTwitterで話題

『少年サンデー』も注目の逸材

――どろしぃさんの制作状況について教えてください。

どろしぃ:大学に通いながら漫画を描いています。1~2年生の時に必要な単位はほぼ取ってしまったので、かなり時間に余裕があるため、今は描けるだけ描いています。

――自分のペースで描けるのは良いですね。

どろしぃ:そうですね。もともとあまり家から出ない人間なので、他の人より描く時間が多いです。最近はあるゲーム配信者さんにハマり、配信を聞きながら作業しています。配信がない時は、見慣れたアニメや映画を流しっぱなしにして作業用BGMにしています。

――そもそも絵を描くようになったキッカケは?

どろしぃ:幼稚園児の時、『きらりん☆レボリューション』というアニメが放送されていて、それに影響を受けて絵を描き始めました。小学校に上がると『幽☆遊☆白書』や『鋼の錬金術師』などの少年漫画にハマり、また深夜アニメを見るようになり、特にハマったのが『妖狐×僕SS』です。この作品はキャラクターがとても魅力的で、漫画制作において一番影響を受けた作品かもしれません。

――本格的に漫画制作を始めた時期はいつですか?

どろしぃ:中学2年生から3年生の間の春休みに、漫画を投稿するサイトで「人気が出れば公式連載になる」というものを見つけて描き始めました。公式連載にはなりませんでしたが、自分でキャラや世界観を作るのがとても楽しかったです。その後、2021年夏に大学で開催されたマンガ編集部合同講評会に参加した際、私のネームを『サンデー』の編集の方に気に入っていただき、現在の担当編集者になっていただきました。

「説明文は無視して読む」

――「世界滅んだから憧れの俳優に会いたい」制作の経緯をお聞かせください。

どろしぃ:本作は賞レースのために制作しました。私が『ひぐらしのなく頃に』や『がっこうぐらし!』などの少し暗い作品をよく見ることから、先ほどお話しした担当編集者さんと話し合った結果、「じゃあゾンビものにしよう!」ということになりました。その後、『ゾンビランド』や『ゲットアウト』、『イット·フォローズ』などの映画を見て、イメージを膨らませて話を作りました。

――終始テンポの良い内容でしたが、どのような点に工夫しましたか?

どろしぃ:私は漫画を読む時、四角い吹き出しに書かれている説明文を無視して読むことが多いんです。特に最初の1ページ目にそういうのが来ると、すぐ漫画を閉じてしまうくらい好きではないため、本作でも説明は極力省いた結果、良いテンポを出すことができたと思います。ただ、今読み返すとまだまだ削ってもいいシーンがたくさんあるので、そこは次回に繋げたいです。

――最後の先輩のセリフが、中盤のセリフにかかっており、とてもキレイなラストになっていました。この終わらせ方は最初から決めていたのですか?

どろしぃ:最後はお姫様抱っこをした際、先輩が「お姫様抱っこって意外と微妙だね」という反応をして、「この世界にもまだまだやりたいこと、やりたいことが残っている」という終わり方がキレイなのでは、と担当さんに言われ、ネームを書く時に中盤のシーンを足しました。この作品に限ったことではないのですが、私は漫画を描く際、先に結末を決めてから中身を付け加えることが多いです。

――最後にどろしぃさんの漫画家としての展望を教えてください。

どろしぃ:将来、「ラブコメ漫画の連載を取れたらいいな」と思っています。本作とは異なりますが、他の作品では変態的なヒロインやフェチっぽい作品が多いです。そういう作品の感触が良いため、今後は少しドキドキするような作品を出していきたいですね。現在、他社さんから読み切り漫画の依頼をいただいているのですが、その作品ではかなり変なヒロインに仕上がっています。恐らく、夏ごろに発表できると思いますので、楽しんでもらえると嬉しいです!

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