戸塚、洋子、寺井、忘田……『こち亀』懐かしい名脇役たちを振り返る

『こち亀』懐かしい名脇役たち

寺井(丸井ヤング館)

 丸顔メガネの苦労人、寺井。住宅ローンを組み家族を養うなど堅実な性格で、対極の両津から「人生送りバント」と揶揄されたこともある。

 その後も夜勤担当として、堅実に警察官の職務を全うしてきた寺井。両津はそんな彼に「開運改名くん」という機械を使い「丸井ヤング館」と改名するよう強制し、勝手に区役所
に行き、手続きをしてしまった。

 1巻から出ているにもかかわらず、徐々に出番を失っていき、最後は改名までさせられてしまう、不遇なキャラともいえる。

忘田

 45巻で初登場した警察官、忘田。その名の通り記憶力が悪く、3歩歩くとそれまで話していたことを忘れる、さらには親の顔も覚えていないというかなり不幸と思える男だ。

 両津はそんな忘田の記憶力に目をつけ借金をするが、なぜか金のことだけは記憶力が鮮明で、借金をした日時と金額、そして累計をすべて正確に覚えていた。その後、忘田の出番は減り、読者の記憶からも忘れられていったかのように思えるが、なぜか多くの読者が忘れないのが忘田である。

長期連載の証

 不遇とも思える扱いを受けたキャラもいるが、それも長期連載であるがゆえのこと。さまざまなキャラクターの登場と「最終出演」を楽しめることも、『こち亀』の魅力だろう。

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