呂布、ノストラダムス、シモ・ヘイヘ……『終末のワルキューレ』人類代表を全解説

『終末のワルキューレ』人類代表を解説

7.レオニダス王

 古代ギリシアで繁栄した、スパルタ国の王として君臨していたレオニダス1世(レオニダス王)。当時のギリシャ都市国家はペルシアからの侵攻に耐える、ペルシア戦争の真っ最中だった。そして「王が死ぬか、国が滅びるか」と信託を受けたレオニダス王は覚悟を決め、僅かな兵のみ引き連れ自ら戦地へと赴く。そのためレオニダス王はスパルタ一の英雄としてその名を轟かせている。

8.ニコラ・テスラ

 ニコラ・テスラは19世紀中期から20世紀中期まで活動していた、天才発明家である。主に電気や電磁波の技術発展に大きく貢献しており、磁束密度の単位「テスラ」にもその名が用いられている。電流戦争ではあのトーマス・エジソンにも勝利したテスラ。彼は長身の美男子で、極度の潔癖性としても知られている。

9.沖田総司

 沖田総司は幕末の世に名を轟かせた、新撰組の一番隊組長を務めた男だ。彼は剣術の達人で、一説には土方歳三や山南敬助はもちろん、師範である近藤勇にも本気の対決であれば勝利するだろうと語られている。性格は明るく冗談も言う青年だったと伝えられており、子供好きとしても知られていた。得意技は瞬速の「三段突き」。

10.グリゴリー・ラスプーチン

 “ロシアの怪僧”と呼ばれる謎多き祈祷師、グリゴリー・ラスプーチン。元々農民として生活していた彼は、突如聖母マリアの啓示を受けたとして修行僧となる。帝政ロシア末期、祈祷によりアレクセイ皇太子の治癒を行ったラスプーチンは、皇帝夫妻から絶大な信頼を得た。その後帝政にまで影響を及ぼす存在となるも、その不潔な風貌や言動から周囲は懐疑的で、歴史的な人物評も極めて低い。

11.ミシェル・ノストラダムス

 ミシェル・ノストラダムスはルネサンス期のフランスで活躍した、医師、占星術師、予言者である。元々は医師として活躍していたノストラダムスだが、後に占星術を元にした予言集『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』を発行するなど、予言者としても活動を始める。この予言集の内容は日本でも大きな話題となり、1999年の日本人は世界の行く末を静かに見守っていた。

12.シモ・ヘイヘ

 フィンランドとソビエト連邦の間で起こった冬戦争で活躍したフィンランド軍人、シモ・ヘイヘ。彼は小柄な体躯ながら凄腕スナイパーとして名を轟かせ、史上最多の542名射殺の記録を残している。また敵であるソビエト赤軍にもその存在は伝わっていたとされ、彼らからは“白い死神”と呼ばれ恐れられていた。

13.坂田金時

 幼名である「金太郎」で馴染みの深い坂田金時。童話でもお馴染みの熊と相撲をとるほどの怪童であった金太郎は、源頼光に見出され家来となる。その後「坂田金時」と名を改めた彼は、頼光四天王の一角を担う武人となった。酒呑童子討伐伝説でも有名な金時。しかし彼の場合は、実在したのか諸説ある人物として記録されている。

 人類に終末をもたらす神に対抗する、最強の戦士として選ばれた13人。中には武闘派では無い人物がいるのも、興味をそそる。テスラは神相手にどのような戦い方をするのか、日本では世界滅亡を予言したとされているノストラダムスは終末を決断した神に何を感じるのか。人類に待ち受ける結末はもちろん、今後の各バトルからも目が離せない。

■青木圭介
エンタメ系フリーライター兼編集者。漫画・アニメジャンルのコラムや書評を中心に執筆しており、主にwebメディアで活動している。

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