神様VS人類のタイマン描く『終末のワルキューレ』はなぜ面白い? バトルを盛り上げる「堅実なハッタリ」の巧さ
そんな丁寧に組み立てられたキャラクターが、「大会」という人類が愛してやまない舞台に上がるのだ。面白くならないワケがない。もちろん肝心の神VS人の戦闘シーンのクオリティも高い。『BLEACH』的な大ゴマを使った迫力ある必殺技や、「神を殺せるアイテム」というギミックを用意することで、裏の裏をかく能力バトル漫画的な駆け引きも楽しめる。各試合が基本的に命のやり取りなので、不完全燃焼感が残らない点も好印象だ。あと人間側に味方するブリュンヒルデという女神が可愛いです。悪い顔をした女の人って、素敵じゃないですか。
『終末のワルキューレ』は、「堅実なハッタリ」という矛盾しているようにも見えるものを、上手く形にしている。対戦カードは順調に進み、何やら陰謀も表に出始めたりと、ドンドン面白くなっている。こうした漫画の大会は、結果が出た後に読むよりも、リアルタイムで追いかけて読むのが一番面白い。この作品を最高の形で楽しむためにも、興味があるなら一刻も早く本作に手をつけることをオススメする。