『呪術廻戦』虎杖悠仁と釘崎野薔薇、タッグとしての相性は? 「起首雷同編」の戦いを考察

『呪術廻戦』「起首雷同編」をおさらい

 強力な兄弟愛で結ばれた壊相と血塗を打ち破ったのは、虎杖と釘崎ペア。起首雷同編の見どころのひとつといえば、この2人のタッグだろう。迫りくる壊相から逃れるために、虎杖が釘崎を抱えて距離を取ったり。虎杖と釘崎は、血を相手に浴びせて腐蝕させる蝕爛腐術「朽」にかかってしまったが、釘崎の芻霊呪法「共鳴り」で隙を作ったり。そして、壊相、血塗相手に2人とも黒閃を出したり。お互いの戦い方を知っているからこそできる、コンビネーションを見せつけていた。

 壊相・血塗に打ち勝った後、2人が人間に受肉されて生まれたことに気付いた虎杖と釘崎は、お互いのメンタルを思いやり合う。自分を心配する虎杖を逆に気遣う釘崎。「アイツ(壊相)…泣いたんだよ 目の前で弟が死んで」、「俺が殺した命の中に涙はあったんだなって」と、あくまでも人間(だったもの)を殺したくないと考える虎杖に、釘先は「共犯ね 私達」と言葉をかけたのだが、ここで2人の絆がより一層深まったのではないだろうか。

 同編の中で五条悟が「周りに味方が何人いようと死ぬ時は独りだよ」と言っているが、虎杖たちを見ていると絆を感じざるを得ない。そしてこの一件で確実にその絆は太く、強くなったように思う。だからこそ、渋谷事変での釘崎の“例”のシーンで、虎杖の心が大きく打ち砕かれたのである。

 ちなみに、特級呪霊と交戦していた伏黒も自分の殻を打ち破り、領域展開を発動。勝利を収め、宿儺の指を取り戻した。結果、1年生トリオ全員が東堂葵と冥冥によって1級呪術師に推薦されることとなり、その査定中に起こったのが渋谷事変、というわけだ。今後に大きく関わる、ターニングポイントとなる起首雷同編。この先のストーリーをより深く、より楽しむためにもアニメはもちろん原作もしっかり読み返しておきたいところだ。

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