時間は逆戻りする可能性がある? ホーキング博士の最後の弟子がとなえる、驚異の最新物理学とは

時間は逆戻りする可能性がある?

 著者も断っているとおり、まだ実証されていない説も多々紹介されているが、眉唾モノも含めて、物理学や宇宙論の前線でどのような研究がなされ、どのようなことが提唱されているのかということが紹介されている点でも興味深い一冊だ。また、本書は「時の逆転」をテーマにしながら、物理学の世界を広く旅するような側面もあり、この分野をかじってみたい人にもオススメ。アインシュタインとホーキングを自分にとってのロックスターと位置づけ、いつかは武道館で宇宙について講演するのが夢だとする著者のユーモラスで平易な語り口も小気味良く、師であるホーキング博士とのエピソードなど、時に本筋を外れながら語られるエッセイも本書の魅力的な要素になっている。

■熊谷和樹(くまがい かずき)
1985年生まれ。ライター/編集者/カメラマン。元「アコースティック・ギター・マガジン』(リットー・ミュージック)編集部所属。現在は音楽MVのディレクション、音楽系メディアを中心にライターとして活動中。

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