雨の日は幽霊が見つけやすい? 霊視芸人・シークエンスはやともの「ヤバい生き霊」体験
小学3年生のときに殺人事件の現場を目撃してしまい、それ以来霊が見えるようになってしまった吉本興業所属の芸人・シークエンスはやとも。初恋の相手が幽霊だったり、霊から同棲を持ちかけられたりと、数奇な人生を歩んできた彼がこの度初めて単行本を上梓した。
『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系列)に霊視ができる芸人として彗星の如く現れ、一躍人気者になったはやともの霊感は父親譲り。タクシー運転手である父は幽霊が乗ってくるとメーターを回さずに走り始めるという(客を乗せずにメーターを回すとドライバーの自腹になってしまうため)。本書ははやともが雑誌『女性自身』にて連載していたコラム「ポップな心霊論」を再編集してまとめたもの。コラムのタイトル通り内容はポップであり、ホラーに苦手意識のある人でも安心して読み進めることができる。
吉本に入りたての頃、はやともは劇場で会う人に挨拶していたら挨拶を返してくれない人がいることに気付いた。いつのまにか社員さんにも距離をおかれるようになり、思い切って聞いてみると「誰もいないところに挨拶するヤバいやつ」だと思われていたことが判明。実は返事をしてくれない人は劇場にいる幽霊だった……というオチなのだが、同じく霊感がある彼の父親も似たような経験をしている。
以前、はやともの父が入院していたときのこと。いつものようにお見舞いに行くと担当の医師から声をかけられる。「お父さんには、認知症の兆候があるかもしれません」話を聞くとはやともの父は病院の庭を散歩しているときに誰もいない場所に向かって挨拶をしており、看護師さんたちにも気味悪がられているという。はやともが気になって次の日の朝見に行くと、庭を散歩している最中に突然立ち止まって「おはようございます!」とあいさつする父の姿が。
〈親父が見ているほうには、先生が言っていたように“生きている”人は誰もいませんでした。でもそこにはちゃんと、幽霊が立っていたんです。〉
私たちは幽霊と言われると映画『リング』の貞子や、映画『呪怨』の加椰子などのような見た目を想像しがちだが、実際はそうではないらしい。