『鬼滅の刃』伊黒と甘露寺はなぜ惹かれあった? ふたりの恋路を振り返る

『鬼滅の刃』伊黒と甘露寺の仲

※本稿はネタバレを含みます

 『週刊少年ジャンプ』2020年24号では、『鬼滅の刃』の最終回が掲載された。無惨戦のあとの読者向けスピンオフ感のある内容で、そこに“関係性萌え”を感じた読者も少なくないだろう。本稿では、”関係性萌え”のなかでも特に人気のある、蛇柱・伊黒小芭内と恋柱・甘露寺蜜璃との恋仲について紹介したい。

 伊黒と甘露寺との関係性は、第45話鬼殺隊柱合裁判ではじめて見られる。この裁判は、鬼の禰豆子や彼女をかばう鬼殺隊士に裁きを与えるべきか否かが、鬼殺隊本部で問われた。

 感受性豊かで愛嬌にみちた甘露寺と、皮肉屋で一見冷徹な伊黒は対比的に描かれるが、甘露寺は内心で伊黒の振る舞いに好意を寄せていた。また、甘露寺は禰豆子をあわれんでいたが、柱たちがひと通り自分のスタンスを表明したところで、竈門兄妹の処分に疑問をさしはさむ。甘露寺の柔軟さや慈しみのこころが垣間見られたのも、柱合裁判だった。

 刀鍛冶の里編では、甘露寺が上弦の̪肆・半天狗との闘いで気を失ない、走馬灯を見る描写がある。そこでは、甘露寺が17歳のときにお見合いをするも、筋肉の密度が常人の8倍あり、桜餅のような色合いの髪型などの理由から、破談となる様子が描かれた。それ以来、甘露寺は自分の特異体質を抑えながら生きてきたのだ。

 しかし、鬼殺隊当主・産屋敷耀哉から「君は神様から特別に愛された人なんだよ蜜璃 自分の強さを誇りなさい 君を悪く言う人は皆君の才能を恐れ 羨ましがっているだけなんだよ」と言われ、甘露寺は初めて自分の特性に自信を持つようになる。伊黒もまた、甘露寺に対してごく普通の女の子として接したため、甘露寺も好意を抱くようになったのだろう。回想の後、甘露寺は仲間を大切に思う気持ちを闘志へと変えて、痣を発現させた。

 一方、伊黒からの甘露寺への想いは、無限城での無惨戦において語られる。甘露寺が無惨の攻撃から致命的なダメージを受けたことで、いったん撤退せざるを得なくなった際、彼女が無理をしてでも無惨に再び対峙しようとするなか、伊黒は止めに入った。彼が甘露寺のぶんも闘おうとするなかで、「鬼なんてものがこの世に存在しなければ 一体どれだけの人が死なずに済んだだろうか もし君と何気ない日常で出会うことができていたら どんなに良かっただろう」との想いから回想する。伊黒は伊黒で女ばかりの家系に生まれ、彼女たちの信奉する鬼に搾取されながら少年時代をすごしてきた。



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