批評誌『エクリヲ』、ポストクリティークと3DCGを特集 本邦初訳となる論考も掲載

批評誌『エクリヲ』、ポストクリティークと3DCGを特集 本邦初訳となる論考も掲載

 批評誌『エクリヲ』は「ポストクリティーク」「“異物(オーパーツ )” としての3DCG」を特集した最新号(vol.12)を5月27日に発売する。5月25日よりBOOTHにて先行され、順次全国の書店・映画館等にて販売される。

 第1特集で取り上げる「ポストクリティーク」とは、これまでの批評にあった世界の見方や思想の限界をとらえ直し、これからの道を模索する議論だ。わたしたちが慣れ親しんできたクリティーク=批評には、表面に書かれている/写っているものを疑い、その内奥や深層に隠された欲望や無意識を暴き出すような手つきを備えたものが少なくない。しかし、果たしていま「批評」は機能しているだろうか? ポストトゥルース時代において「批評」は一般に認められている事実や常識を疑ってみせ、「もう一つの真実」という名の陰謀論を補強することに使われている。

 本特集では、ポストクリティークを牽引するリタ・フェルスキやイヴ・セジウィック、ブリュノ・ラトゥールの本邦初訳となる論考を掲載、大橋完太郎、勝田悠紀両氏の論考とあわせ、日本へポストクリティークを本格的に紹介する。

 第2特集では、わずか半世紀の間に飛躍的な進展を遂げた「3DCG」を取り上げる。それは単に現実を高い精度で再生産するだけではなく、私たちが見る景色を異質なものに変える「異物(オーパーツ)」としての側面と共に進化してきた。本特集の狙いは、従来注目に値しないとされていたこの「異物(オーパーツ)」的側面から3DCG技術の可能性を掘り下げることにある。

 本特集では、デジタルアートの祭典、アルス・エレクトロニカでコンペティション部門長を務める小川絵美子氏、および実験的な表現を実践するクリエイター、山形一生氏、谷口暁彦氏、ニキータ・ディアクル氏へのインタビュー、共時的/通時的に3DCG表現を捉える4つのテーマのコラムと年表、アニメーション研究者・田中大裕氏によるVTuber論と批評家・横山タスク氏による日本3DCGアニメーション論を掲載している。

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■書誌情報
『エクリヲ』vol.12
発売:2020年5月27日
発行:エクリヲ編集部
価格:2300円+税

■内容
第1特集
論考 勝田悠紀「批判の行方」
インタビュー 石田英敬「いま批評はいかにして可能かーサイバネティクス・フーコー・情報資本主義」
論考 リタ・フェルスキ(勝田悠紀訳)「『クリティークの限界』序論」
論考 イヴ・コソフスキー・セジウィック(岸まどか訳)「パラノイア的読解と修復的読解、あるいは、とってもパラノイアなあなたのことだから このエッセイも自分のことだと思ってるでしょ」
論考 ブリュノ・ラトゥール(伊藤嘉高訳)「批判はなぜ力を失ったのかー〈厳然たる事実〉から〈議論を呼ぶ事実〉へ」
論考 大橋完太郎「批評の消息ー消極的合法性からの脱出」

第2特集
インタビュー 小川絵美子「メディウムとしての 3DCGと、これからのアート・アニメーションについて
クリエイターインタビュー 山形一生「窓から見える」
クリエイターインタビュー 谷口暁彦「Art Speed : the contemporary art racing simulator」
クリエイターインタビュー Nikita Diakur「Ugly」
付録
“異物”としてのCG年表 福田正知
異物(オーパーツ)・コレクション 高井くらら/横山タスク/福田正知

論考 田中大裕「アニメーションの歴史からみた VTuberーアニメーションとみなすことの意義」
論考 横山タスク「運動する『けもの』たちー日本3DCGアニメの遺物としての『けものフレンズ』」
連載 楊駿驍「〈三体〉から見る現代中国の想像力 第二回」

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