HANAは世界中のNoを救うために咲き誇る 7人が『No No Girls』で破った殻、“本物”を見せていく意志

BMSGがちゃんみなをプロデューサーに迎えて開催し、2024年秋の放送開始以降、大きな反響を巻き起こしてきたガールズグループオーディション『No No Girls』。自らに“No”を突きつけてしまったり、誰かから“No”と言われた経験を持ちながらも、自分の弱さにも強さにも向き合い、受け入れて、生き様をパフォーマンスに昇華していく候補生たちの姿は、多くの視聴者に勇気を与えた。
そんな『No No Girls』は今年1月11日にKアリーナ横浜で歴史的なファイナルを迎え、7人組のガールズグループ HANAが誕生した。思うようにいかない悔しさで何度も涙を流してきた彼女たちだったが、それを乗り越えて、自分らしさや在りたい姿を手にした今の7人は、世界のあらゆる“No”を”Yes”に変えていく気概と自信に満ち溢れている。リアルサウンドでは、新時代を象徴するに相応しいHANAにインタビューを行い、オーディションを振り返りながら、プレデビュー曲「Drop」についてもたっぷり語ってもらった。(信太卓実)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
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オーディションを終えて新たな“怒涛の日々”へ

ーーこのたびはHANAの結成、おめでとうございます。
一同:ありがとうございます!
ーー『No No Girls THE FINAL』を終えてからテレビ番組でのパフォーマンスもありましたが、アーティストとしての実感も少しずつ芽生えてきているんじゃないでしょうか。
KOHARU:もう、最終審査を終えた瞬間から怒涛のマラソンみたいな日々を走り続けてますね。
MOMOKA:日常の中にメイクの時間があったりとか、こうして衣装を着る時間が毎日のようにあったりするので、実感が沸き始めています。
NAOKO:すべてが有り難くて。ただでさえやることが難しいことばかりなのに、それをメンバーのみんなと一緒にできるなんて光栄です。
CHIKA「努力や少しの感情でさえも伝えていかなきゃいけない」

ーーでは、まずは『No No Girls』について1人ずつ振り返ってお聞きしたいんですけど、CHIKAさんにとってはどんなオーディションでしたか。
CHIKA:本当に嘘をつけないオーディションだなってめちゃくちゃ思いました。「自信持ってます」と言っても持っていないのがバレるし、「たくさんやりました」と言っても「本当にやった?」と疑われる感じというか。厳しいオーディションではありましたね。自分に対しても嘘をつけないし、それを見抜いてくれるほど、ちゃんみなさんに私たちのことをたくさん見ていただいたからこそ、ここまで成長できたんだなと思います。
ーーオーディションを経て、改めてご自身の歌やパフォーマンスってどういうものだと感じましたか。
CHIKA:ちょっとマイナスな聞こえ方かもしれないですけど、もともと私自身には何もないんですよ。だから私は自分の“人生”を歌わなきゃいけないし、努力や少しの感情でさえもしっかり伝えていかなきゃいけないと思っているんです。みんなが努力していることはもちろんわかっているけど、私の場合はそういうことが活力になってパフォーマンスできている感覚があるなって思いました。
ーー実力と自信の乖離が一番あるように見えたのもCHIKAさんだったんですけど、「美人」の圧巻のソロパフォーマンスが象徴的だったように、不安や恐れや怒りをちゃんと自信に変えられた理由って何だったと思いますか。
CHIKA:最終審査に向けて、リハーサルでは自信があったんですけど、前日リハでまたガンって落ちちゃったりしたので、今思えば結構波があってギリギリだったのかもしれないなって。でも、実際ステージに出ていったときのお客さんの反応だったり、一緒にパフォーマンスしているみんなの支えがあったからこそ本当に自信がついたし、私は素晴らしいものを伝えられたんだという気持ちになれました。
NAOKO「人生を助けてくれたのが音楽」

ーー続いてNAOKOさんにお伺いします。ファイナルで「^_^」のパフォーマンスをされたとき、無音の中で初めて内なる気持ちを叫んだじゃないですか。どうしてあのような選択をされたのでしょうか。
NAOKO:私は(オーディション)番組とかで今まで言われてきた“No”を公にすることはなかったんですけど、それを言ってしまうと観ている方に伝わりすぎてしまうかなと思っていたからで。一緒に過ごした方だと思っているから、言われてきたことの矛先が(観ている人に)向いてほしくないなって。でも、それも今の自分にとってプラスになっているから、「私はこうなりましたよ」ってことをちゃんと伝えないと周りも気にするだろうし、私も気にしてしまうから、変えていかなきゃいけないなって。「NAOKOにとってのNoって何ですか?」というのが見えづらかったと思うんですけど、そういう踏み台があってこそ私はパフォーマンスできているんだと最終審査で伝えたかったので、「ああいうことを言われた日があったけど、私は変わりましたよ」というのをアカペラに込めました。
ーーそうだったんですね。NAOKOさんはオーディションを通して「実力の暴力」と言われていましたが、怒りを強く表現するよりも、有無を言わせぬほどの全方位的なスキルを身につけることで、アンチの口さえ黙らせるようなスタイルなのかなと思っていたんです。そういうご自身のパフォーマンスの在り方はどのように捉えているんでしょうか。
NAOKO:もともと私は明るく振る舞う性格だったんですけど、コロナ禍に入ったときにそれが一度なくなってネガティブになってしまって。オーディションに落ちたことも重なって「もう1人でいたいから誰とも話したくない」みたいな時期もあったんです。でも、そういうときに私はずっと音楽を聴いていて。もちろん好きだから聴いていたんですけど、常にイヤホンを持っていて、しんどいときでも聴いていれば落ち着くというか。人生を助けてくれたのが私にとっては音楽だったんです。だからオーディションでこうしてパフォーマンスできるのは音楽に対する恩返しでもあるなと思っていたので、自分のスキルがすごいんだみたいな感じではなかったですね。でも、練習を重ねたら重ねた分だけちゃんと良くなれるというのは今回のオーディションでも実感できたので、「私はもっとできますよ」ってことを表明したい気持ちでやっていました。
JISOO「『I'm Not OK』の歌詞からたくさん力をもらった」

ーー次はJISOOさんにお伺いしたいのですが、ファイナルではヘアスタイルも変わって、これまで以上に強いファイティングスピリットを持ってステージに臨んでいる印象でした。どんな覚悟があったのでしょうか。
JISOO:ずっとステージを楽しめるかどうかが課題だったので、最終審査でどうすればいいのか悩んでいたんです。でも、最終審査の前にみんなで過ごす時間が結構長かったので、その間にポジティブなエナジーや優しい言葉をたくさんもらったし、それで「よし、これからは全部楽しめるかも!」と思えるようになって。最終審査のときは本当に結果がどうなってもいいから、ただ楽しもうという気持ちをみんなと全力で共有できたんじゃないかと思います。
ーー会場でも伝わってきました。ファイナルまでの準備期間で、気持ちが上向いた一番のきっかけは何だったんでしょうか。
JISOO:ソロステージの準備をしながら一番変わったと思うんですけど、「I'm Not OK」の歌詞からたくさん力をもらったし、振り付けを担当してくださったASUPIさんからもいろいろなアドバイスをもらって、そういう言葉が本当に力になりました。
ーー今、過去の自分に対してどんな言葉をかけたいと思いますか。
JISOO:やっぱり、いろいろなことができるようになるのはすごくいいことだから、全部を一生懸命習って自分のものにしてほしいです!