丸竹夷、結成9カ月の“今”を届けた熱狂の東京初ワンマン「ウチらの青春を歌いにきました!」

丸竹夷、結成9カ月の今を届けた東京公演

 丸竹夷が12月23日に東京・渋谷チェルシーホテルにてワンマンライブツアー『丸竹夷 LIVE TOUR 2024 ~Go to the GALAXY~』の東京公演を行った。今年の3月に結成したばかりの彼女たちにとって本ツアーの京都公演が初ワンマンライブ。この日はバンドにとって2度目のワンマンライブとなった。会場には初めて彼女たちのライブを観る人も多かったことだろう。観客はソワソワしながら開演時間を待っていた。

 メンバーによる影アナを経て登場SEとして流れてきたのは、COMPLEXの「BE MY BABY」。彼女たちのルーツであり、またSNSで丸竹夷という名を広めたきっかけの1曲でもある。同曲が流れると、フロアからは大歓声が上がる。一気に場内のボルテージが高まったところで、制服に身を包んだ姫花(Gt/Vo)、莉音(Ba)、紅留美(Dr)の3人がステージに姿を現す。そして姫花が「ウチらの青春を歌いにきました!」と声を上げると、バンドは最新曲「サキホコレ!!」でライブの幕を開けた。ドレミファソラシドの音階に乗せて〈ドレミファイト咲け!!〉という彼女たちらしい歌詞をエネルギッシュに歌う同曲。姫花と莉音の掛け合いに紅留美のシャウトのようなラップという3人の威勢の良さで、ライブは勢い付く。続いてMVがYouTubeにて公開されている「恋をしよーよ」がみずみずしく届けられる。彼女たちの熱演に呼応するように、ファンも「オイ! オイ!」と声を上げ、すでにフロアとの関係性は完璧だ。

 ここで最初のMCヘ。姫花が「私たちは京都の同じ高校に通う現役女子高生ガールズバンドです」と挨拶。今年3月のデビューライブからこれまでを振り返り、紅留美が「いろいろありました。天橋立で海をバックに演奏したりとか、初めて東京で演奏したりとか。でも私たちは学生なんで、毎日学校行ってました。放課後スタジオで毎日練習して。忙しい日々を過ごしていました」と言うと、莉音も「忙しい日々もあったけど、初めての経験ばっかりですごく濃い9カ月でした」と回想する。そして目の前に集まったファンへの感謝を告げると、フロアからは温かな拍手が送られた。

『丸竹夷 LIVE TOUR 2024 ~Go to the GALAXY~』

 姫花が「ところで皆さん」と呼びかけ、「むかーし、昔あるところに……」と語り始めて一気に場内の雰囲気を変えると、ここから彼女たちの多彩な楽曲群が披露される。ライラという少女の物語を元にした「夜兎」では、莉音と紅留美のコーラスが幻想的に彩り、姫花は憂いを帯びた表情でその世界へとさらに深く誘っていった。曲が終わると、場内に駅のアナウンスが流れて場面は一転。姫花のセリフのようなフレーズが印象的な「光があるから」へ。〈あの子が頑張れる音楽になりたい〉という願いを乗せた哀愁漂うサウンドに、観客はじっと聴き入った。「まる・たけ・えび・す〜!」という掛け声の練習をしてから始まった「まねきねこ」で、さらに場面は転換。ポップなサウンドで場内を楽しいムードに包むと、〈ラッキーラッキーもう1本 ラッキーもう1本〉というフレーズで盛り上がった「ラッキーもう1本」を続け、場内は一体感に包まれる。間奏やアウトロでは姫花と莉音が演奏しながら揃いの動きで楽しませるなど、3人は楽曲や演奏のみならずパフォーマンス全体で魅せていった。

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