ノラ×jon-YAKITORY、個性の掛け算を実現した初コラボ 人間の心に潜む“ばけもの”を語る
ノラ from 今夜、あの街からが、ソロの4カ月連続リリース第3弾として、jon-YAKITORYプロデュースによる新曲「みにくいばけもの」をリリースした。
ノラは過去、全ての作詞・作曲・編曲、ミックスまでを自身で手掛けてきたが、本楽曲ではすべてをjon-YAKITORYが担当。誰しもが心の中に持つ人間の影の部分=“ばけもの”にフォーカスを当て、jon-YAKITORY節が炸裂するキャッチーなダークポップに仕上がっている。
もともとラジオ出演をきっかけに交流を深めたノラとjon-YAKITORY。ノラはいちシンガーとして、jon-YAKITORYはプロデューサーとして、お互いの強みを引き出し合うように楽曲はできあがったという。それぞれの音楽活動や人柄に対する印象をはじめ、「みにくいばけもの」で描かれるリアルなメッセージについて、二人に語り合ってもらった。(編集部)
当初から意気投合した二人の出会い
ーーノラさんは4月から4カ月連続新曲配信をされています。今回そういった施策を打ち出したのにはどんな意図があったんですか?
ノラ:自分は“今夜、あの街から”というユニットをずっとやっているんですけど、今回はソロ名義でのライブをしてみたいなと思って。ただ、これまでの自分はとにかく物語を紡いでいくということを大事にして、あまりライブを想定しないで曲を作ってきたところがあって。観劇スタイルのステージであれば、それでももちろん楽しめるんですけど、今回僕がやりたいのは観てくださる方も一緒に参加して楽しめる、いわゆるライブらしいライブをしたい気持ちが強かったので、だったらもっといろんなジャンルで、みんながノリやすい曲を作るべきだろうと。ユニットとは趣旨を変えて曲を作ってみる、そんな試みを持って、今回の連続リリース企画を始めました。
ーー4月に「友人n(feat.Wiz-nicc)」、5月に「ルール」が配信されましたが、反響はいかがですか?
ノラ:これまでのユニットでの曲をずっと聴いてきてくれた人たちにとっては新しい曲調で、印象が違うところがけっこうあると思うんですけど、現状はみなさんすごく楽しんでいただけているようです。コメントとかでいろいろないい感想をいただくことができているので、僕自身、すごく励まされながら楽しく制作できています。
ーーそんな流れの中、第3弾楽曲として6月28日に配信されたのが「みにくいばけもの」です。作詞・作曲・アレンジを含めたプロデュースをjon-YAKITORYさんが手がけられていますが、どんな経緯でこのコラボレーションが実現したのでしょうか?
ノラ:ラジオでご一緒させていただいたのが出会いでしたよね。
jon-YAKITORY:そうでしたね。僕がやっている「クリエイターズ・スタジオ with ボカコレ」っていうラジオ番組にゲストとしてノラさんに来ていただいて。
ノラ:僕はそれまでも当然、jonさんの楽曲は知っていたし、大好きだったんですよ。生音と打ち込みを掛け合わせたダークポップの最高峰と言えばjon-YAKITORYさんだと思っていたので、ラジオ出演をきっかけにオファーさせていただいた感じでしたね。ずっといつかご一緒したいなとは思っていたんですけど。
jon-YAKITORY:ありがとうございます。実際にお会いするまでは、ノラさんってどっちかって言うと謎な人だなっていう印象があったんですけどね。
ノラ:え、そうですか(笑)?
jon-YAKITORY:はい。もしかしたらめちゃくちゃ尖ってる可能性もあるなと思ってたんですけど(笑)。でもラジオに出てもらったときに、すごく人当たりがよくて話しやすかったし、制作に対するものすごい熱意を持った方だということがわかったので、一緒にできることになって僕もすごく嬉しかったです。
ノラ:謎という意味では僕も同じだったかもしれないです。jonさんの曲って、歌詞も含めてすごく強いじゃないですか。だから、めちゃくちゃ怖い人だったらどうしようと思ってました。ラジオに出させていただくときは正直、ビクビクで(笑)。
jon-YAKITORY:確かにどんな人か分からないですもんね(笑)。
ノラ:でも実際はすごく優しい方だったし、僕も同じくめちゃくちゃクリエイティブに真摯に向き合っている方だなという印象を持ちました。
ーーjon-YAKITORYさんはノラさんの音楽性に関してはどんな印象を持ちましたか?
jon-YAKITORY:ストーリー性のある曲をたくさん作られているイメージがありました。壮大な物語、世界観を作ることに関しては敵わないなって感じでした。
ノラ:いやいや、恐れ多い(笑)。
jon-YAKITORY:僕はそういったシリーズものの曲が全然作れないタイプなんですよ。1曲1曲をそれぞれのエネルギーで作っていくというか。シリーズものでみんなを楽しませられるのは純粋にすごいなって感じますね。
ノラ:ありがとうございます。自分ではそこまで特殊なことをしているつもりはないので、あらためてそういった感想をいただけるのは嬉しいですね。