乃木坂46、“新体制の力”示した年末年始特番での活躍 5期生がグループ拡大の鍵に?

 アイドルにとって年末年始の特番は、その一年の活躍と新しい年に弾みをつける最も多忙で重要な期間だ。乃木坂46は昨年末から今年にかけても軸である音楽特番のほかに、数々のバラエティやスポーツ番組に出演。本記事では1月4日までの主にテレビ番組を対象にして、グループの年末年始の活動を振り返っていきたい。

新体制の乃木坂46を提示した『NHK紅白歌合戦』

 乃木坂46は、34thシングル表題曲「Monopoly」をテレビ初披露した11月15日の『テレ東60祭!ミュージックフェスティバル2023 ~一生聞きたい!昭和・平成・令和ヒット曲100連発~』(テレビ東京系)を皮切りに、『ベストヒット歌謡祭2023』(読売テレビ・日本テレビ系)、『ベストアーティスト2023』(日本テレビ系)、『2023 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)、『ミュージックステーション SUPER LIVE 2023』(テレビ朝日系)、『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)、『CDTVライブ!ライブ!年越しスペシャル!2023→2024』(TBS系)といった各局の音楽特番に出演。遠藤さくらと賀喜遥香がWセンターを務める最新シングル曲「Monopoly」、もしくは井上和が表題初センターに立った「おひとりさま天国」の大きく分けて2パターンでの披露となった。加えて、“乃木坂46 cheers 松任谷由実(produced by 小室哲哉)”として、『ユーミン乾杯!!~松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム~』にも収録されている「守ってあげたい」を『ベストアーティスト』と『FNS歌謡祭』にて歌唱。メンバーは久保史緒里、林瑠奈、五百城茉央、井上、奥田いろは、中西アルノといったいわゆる各期から選抜された歌唱力のある6人で、『FNS歌謡祭』では松任谷由実との共演が実現している。

 特筆すべきは『紅白』。昨年は年齢の都合から番組オープニングのみの出演となった小川彩を含めた、アンダーメンバーも入れての「おひとりさま天国」だ。ピアノを弾く生田絵梨花を囲むようにしての2021年「きっかけ」、齋藤飛鳥センターの2022年「裸足でSummer」と卒業していくメンバーを送り出すステージが続いていたが、2023年は1期生、2期生が卒業し、昨夏を走り抜けてきた新体制の乃木坂46を提示することに成功した。3期生、4期生、5期生のなかで、『紅白』で初めてセンターに立ったのが5期生の井上というのはこれからの乃木坂46の未来を考えた時に意義深いことでもある。副音声の実況トーク「紅白ウラトークチャンネル」に梅澤美波、与田祐希、田村真佑、井上が登場した際、生田が参加する濱家隆一(かまいたち)とのダンスボーカルユニット・ハマいくのステージをメンバーが見守っていたことも印象深い。また、『紅白』の目玉企画のひとつだったYOASOBI「アイドル」のスペシャルコラボステージに乃木坂46が参加。BE:FIRST、Stray Kids、NiziU、LE SSERAFIMなど名だたる“アイドル”が共演するおそらく最初で最後のステージに、乃木坂46からは岩本蓮加、梅澤、山下美月、賀喜、田村、弓木奈於が登場し、その笑顔で誰も彼も虜に。アウトロでSEVENTEEN、MISAMO、NewJeansが並ぶなかで、弓木のスタイルが引けを取らないことも話題になっていた。

【YOASOBI】紅白「アイドル」ついに日本の音楽番組初披露!スペシャルステージ!【紅白】|NHK

山下美月、佐藤楓、弓木奈於、川﨑桜がバラエティ&スポーツ番組で活躍

 元日放送の『芸能人格付けチェック!2024お正月スペシャル』(ABCテレビ・テレビ朝日系)、『バナナサンド 元日4時間SP』(TBS系)が能登半島地震による報道特別番組に伴い放送休止(『格付けチェック』は1月7日18時より放送予定)。前者には「チーム 乃木坂46」として、梅澤、与田、賀喜、井上、後者には山下が出演予定だった。どちらとも1月1日17時からの枠組みで、まさに家族団欒しながら観る正月番組にチートとも言える裏被りなしの方法で2番組に出演することは、グループの勢いを示すチャンスだったとも言える。

 内村光良、さまぁ~ずがMCの1月3日放送『笑いダネ』(日本テレビ系)には、岩本、梅澤、賀喜、弓木、与田が出演。3期生とは『NOGIBINGO!8』(日本テレビ系)で共演していたイジリー岡田との再会がありながら、弓木が今年もそのトークでMC陣の笑いをさらっていた。『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)や『水曜日のダウンタウン』(TBS系)、『ラヴィット!』(TBS系)など、もはや爪痕というより高打率で爆笑を生み出すバラエティクイーンへと成長している弓木。先述した「アイドル」でのバズを例にして、乃木坂46へと常に新風を吹き込む存在という印象だ。

 山下は『バナナサンド』のほかに、1月2日放送の『出張!サンド屋台』、1月4日放送の『モニタリング&夜会 新春4時間半SP』(ともにTBS系)に出演。山下が俳優として参加する1月23日より放送のドラマ『Eye Love You』(TBS系)の番宣を兼ねてのものだ。自称“激痛我慢アイドル”として登場した『夜会』では、「100m足つぼロード笛を鳴らさず歩ける?」という地獄のミッションを30分以上耐え抜いた。惜しいところで失敗に終わってはしまったが、連続ドラマへ5本出演した昨年に続き、今年もその全方位への全力姿勢を示してくれている。

 また、幅広い番組で活躍を見せていたのが佐藤楓だ。『オールスター感謝祭』(TBS系)の「赤坂5丁目ミニマラソン」での力走でも知られている佐藤は、12月27日放送の『SASUKE2023』(TBS系)、さらに1月1日放送の『ニューイヤー駅伝2024』(TBS系)の関連番組にも“アイドル界イチの駅伝好き”として出演。12月30日には、同じ愛知県出身の筒井あやめとともに『コレ聴いたら絶対行きたくなる!音色ツアーズ』(テレビ愛知)に出演するなど、地元に根づいた仕事を着実に重ねてきている。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

佐藤 楓(@kaede_sato.official)がシェアした投稿

 同じスポーツ番組としては、川﨑桜が3月に放送された『世界フィギュアスケート選手権2023』に続き、2季連続で『全日本フィギュアスケート選手権2023』(フジテレビ系)のスペシャルサポーターに就任。選手への事前取材など、経験者としての視点から、独自のコメント力で稀有なポジションを築いている。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる