ONE OK ROCK、SEKAI NO OWARI、Mrs. GREEN APPLE……CM起用されるバンドたち 認知度の高さ示す指標にも

 私たちが普段テレビやインターネットで目にしているCMには、さまざまなバンドの楽曲が起用されている。その際、CMに出演しているのは人気の俳優や芸人、タレントなどであることが多い。しかし、数は少ないながらも、CMソングを担当したバンド自身が出演するケースも存在する。直近では、どんなバンドがCM出演を果たしていたのか振り返ってみたい。

 まずはONE OK ROCK。彼らは6月3日よりオンエアされている「アサヒスーパードライ」CMシリーズ「最高の渇きに。ONE OK ROCK篇」に出演している。CMの内容は、彼らが今年行った全国ドームツアーの東京ドーム公演の模様をドキュメンタリータッチで描いたものだ。60秒バージョンのCMは、ONE OK ROCKがライブのリハーサルに臨む場面から始まる。納得のいく舞台をつくりあげるために彼らが試行錯誤する姿が映し出された後、熱気にあふれた本番のステージ映像へと繋がっていく。CMで流れるのは、東京ドーム公演の1曲目に披露された曲であり、以前から本CMシリーズで起用されている「Wonder」だ。

アサヒスーパードライ CM 「最高の渇きに。ONE OK ROCK」篇 60秒

 CMは、充実のライブを終えた彼らが舞台裏でアサヒスーパードライを堪能する映像で締めくくられている。時間をかけて真剣に悩み、大きなことをやり遂げた後のご褒美のような時間。そんな時に飲むアサヒスーパードライは最高だと感じさせるCMだ。

 SEKAI NO OWARIが「氷結®」シリーズのCMに出演したことも記憶に新しい。「CLUB氷結 曲を作ろう篇」として5月15日より放映された同CMでは、5月16日に配信リリースされた「ターコイズ」をセッションするバンドの姿が映し出されている。俳優の高畑充希もボーカルとして演奏に加わり、氷結を片手にしたオーディエンスが5人を囲む光景は、見ているだけで楽しい雰囲気が伝わってくる。

氷結® CLUB氷結 曲を作ろう篇 30秒

 CM後半でSEKAI NO OWARIと高畑が並んで座り、氷結で乾杯している姿も印象的だ。全員での共演は初だという彼らが仲良さそうに過ごしている様子を見ると、お酒は人と人のつながりを深めるアイテムなのだと感じられる。同時に、大勢で一緒にお酒を味わう楽しさが伝わってくる内容になっているだろう。

 6月5日から放映されている「コカ・コーラ」のCM「Coke STUDIO Magic篇」には、Mrs. GREEN APPLEが出演している。CMは、突然音楽が流れ出したコカ・コーラを不思議そうに眺める女性の映像で始まり、その後Mrs. GREEN APPLEがステージでパフォーマンスを繰り広げるシーンへ。3人が演奏しているのは、本CMのために書き下ろされた新曲「Magic」だ。まるで、彼らのライブ会場へ誘われるような演出である。

【コカ・コーラ】 Coke STUDIO Mrs. GREEN APPLE TVCM「Coke STUDIO Magic」篇 15秒 Coca-Cola TVCF

 そもそもCMは商品の売上や認知度を高めるためのものであり、商品を購入してほしい層とCMで訴求できる層が異なっていたら意味がない。その点で言えば、10代~20代をメインに支持を集めるMrs. GREEN APPLEは、購入年齢に縛りのない「コカ・コーラ」CMへの起用がマッチしているように思える。なお、別バージョンの「Coke STUDIO マーメイド篇」には同じく若年層を中心に人気の水曜日のカンパネラが出演しており、同様のことが言えるだろう。

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