BLACKPINK、アジア人初の『コーチェラ』ヘッドライナーに至るまで 歴史を打ち破ったブレないスタイル

BLACKPINK『コーチェラ』ヘッドライナーに至るまで

 また、早い段階からコラボレーションを実現していたデュア・リパやレディー・ガガ、セレーナ・ゴメスらを筆頭に、BLACKPINKは数多くの著名ミュージシャンからの支持を獲得してきたグループでもある。以降もリゾが自身のTikTokでグループと共にセルフィーを撮影する姿をアップしたり、ザ・ウィークエンドに至っては自身が製作総指揮を務めるドラマ『The Idol』の出演者としてJENNIE(ジェニー)を起用するなど、新たな交流が続々と明らかになっている。

@lizzo Replying to @flexibusy ♬ 2 Be Loved (Am I Ready) - Lizzo

 2022年の『MTV Video Music Awards』において、BLACKPINKのパフォーマンス中に客席で楽曲に合わせて踊っていた模様が大きな反響を呼んだテイラー・スウィフトは、自身のツアーの開演前プレイリストにBLACKPINKの楽曲を入れており、今ではすっかりファンの一人として知られるようになった。これらの著名人からのサポートは、いわゆるセレブリティ同士の交流というよりも、前述のようにBLACKPINKが自身の作品やファッションを通して表現してきた強く、美しく、決して媚びることなく正面から戦うその姿に対して、ファンと同様に多くのミュージシャンからもまた共感を得たことの表れなのだろう。

 今回の『コーチェラ』では、チャーリーXCXがその後の同ステージに出演するロザリアとBLACKPINKを含む“Bad Girls”にメッセージを送る場面があったが、あの瞬間こそが今のBLACKPINKを支持する人々の想いを象徴していたように思える。

 今回のBLACKPINKの『コーチェラ』へのヘッドライナー出演は、アジア人初という点だけでも間違いなく歴史的な出来事だが、そもそもいわゆるポップグループのヘッドライナー出演自体が史上初であるということを忘れてはならない(2018年にDestiny's Childがリユニオンする場面はあったが、あくまでビヨンセのステージの一環である)。それは、これまでの音楽シーンの歴史を彩ってきた様々なポップグループが、人気は獲得しても音楽ファンからの評価までは手にすることができなかったという歴史をBLACKPINKが打ち破ったことを意味している。

 本編ラストの大団円を見事に彩った「FOREVER YOUNG」における〈BLACKPINK is the revolution〉という言葉は決して大袈裟ではなく、まさに革命そのものなのだ。

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