吉川晃司、DA PUMP、倖田來未……古舘伊知郎とのトークやゲスト招いたコラボ ライブで魅せるWOWOW『INVITATION』
吉川晃司の衰えぬパフォーマンスに宿るロックスピリッツ
#1には、現在ドラマや映画で俳優としても活躍する吉川晃司を迎えた。1987年頃に音楽番組で古舘と出会ったことを振り返り「当時はただの暴れん坊でした」と笑う。古舘とのトークでは、2011年に起きた東日本大震災で感じたアーティストの役割や同年の7月に東京ドームで開催したCOMPLEX復活ライブ『日本一心』の裏にあった思い、そしてコロナ禍で何を感じているのか、マスク生活によって引き起こされた驚きの出来事や、ポリープを切らずに克服したという経験についても語る。ライブパートでは、COMPLEXの代表曲「BE MY BABY」や1984年のヒット曲「LA VIE EN ROSE」などを熱唱。軽やかな足さばきでステップを踏みながら歌う、ステージでの昔と変わらぬスタイルには誰もが見惚れることだろう。
バンドメンバーには生形真一(Gt)、ウエノコウジ(Ba)、湊雅史(Dr)、ホッピー神山(Key)などロック界の強者が勢揃いし、吉川自身が作詞・作曲を手がけた「サイケデリックHIP」では、後藤次利(Ba)、THE YELLOW MONKEYのEMMAこと菊地英昭(Gt)がゲストで駆けつけ、ファンクとロックが融合したゴリゴリのサウンドを聴かせる。近年のライブ定番曲「GOOD SAVAGE」では吉川もエレキギターをかき鳴らし、ロックの格好良さを自ら体現した。
吉川は「せつなさを殺せない」「終わらないSun Set」など多くのヒット曲で自身が作詞を務めており、作詞家の松井五郎は「比喩や難しい表現は、彼の勢いを殺してしまう。彼の肉体そのものが歌詞で、汗が飛び散るように言葉が飛び散っていくようなものになればいい」と証言。吉川は「松井さんは僕のことをすごく理解してくれていた」と、目を細めた。
ライブ終盤では、大黒摩季が作詞を手がけた「HEART∞BREAKER」や「カサブランカ・ダンディ」(沢田研二)のカバーを、大黒とデュエットで聴かせる。ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイの共演で知られる「Dancing in the Street」は、奥田民生とのコラボで披露。「同じ広島出身、同い年のオッサン。お互い長生きしましょう」と奥田。さらには2020年の最新楽曲「BLOODY BLACK」も披露する。