Snow Man ラウール、卓越した表現者としての凄み 急成長の理由を3つの要素から考える

 Snow Manのセンターを務める、ラウール。彼が作り出す世界観の凄まじさに驚くことは少なくない。ファッション誌などで見せるポージング然り、3月21日開催の『第34回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2022 SPRING / SUMMER』スペシャルステージでのダンスやウォーキングなど動きがあるものにおいても、一瞬にして独自の世界観を作ってしまう。しかも思わず目が釘付けになってしまうような動きをすることが少なくない。先日身長が190cmに到達したことが明らかになったが、その洗練された長い手足を活かすことでより不思議な動きを作り出している。体を使って表現をする際、「不思議に見える」というのは人の目を引きつけるための大きなポイントだ。それをふんだんに盛り込んでいるポージング、動作がラウールの十八番と言えるだろう。

ラウール「TGC SPECIAL STAGE/東京ガールズコレクション2022 SPRING/SUMMER」

 それを作り上げているのは様々な要素があるのだが、要因の一つとして挙げられるのは小学校低学年の頃からやっているダンスだろう。体幹などの体力的な面での話はもちろん、ダンスを通してラウールは表現力の素となる様々な“武器”を磨いているようだ。そこで3月29日発売の雑誌『MG』(NO.10)内での発言をもとに、その“武器”について考えてみたい。

 まず挙げられるのは「豊かな感性」だ。ダンスと切っても切り離せない、曲の捉え方にもそれが表れている。インタビューでは「曲をパフォーマンスする時に『自分に合っているな』と感じる曲もあれば、『自分から曲に合わせにいかないといけないな』ってパターンもあって」、「時間をかけてパフォーマンスしていくうちに、『なるほど、こういうことだったのか』というように曲への理解が深まり、徐々に表現が良くなっていく」、「曲の雰囲気を考えると、あえて『頑張らない』ほうがいいのかなって時もある」とラウールは語っている。この言葉を見ていると、ラウールはじっくり咀嚼するタイプかつ物事を多面的に捉えられる人物だとわかる。それは「こう思うのは間違いかもしれない」と自分の感性に蓋をしてしまわずに受け入れることができるからこそ。そうして普通ならやらないようなポージングをあえて堂々と行ない、自己流のスタイルを作り上げているのだろう。

 もう一つは「突出したアウトプット力」。ラウールは「歌詞の意味をちゃんと理解して、そこで感じた自分の気持ちを正直に表現することも大切だと思います」と語っているが、これを行なうには自分の中に取り込んだものを正確に外に出す力がないと成り立たない。サラリと語っているところを見ると、もともと優れたアウトプット力を持っているのだろうと想像できる。テレビや雑誌、ブログ、YouTubeなどでの彼のコメントを見ていると地頭力が高いことは間違いないのだが、“考えるよりも感じろ”派で、自然と体が動いてしまうタイプなのかもしれない。その能力があるからこそ、感情を的確に形にして表現できているのではないだろうか。

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